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一風堂のメニュー完全ガイド|白丸と赤丸の違いから通だけが知る味変術まで

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とんこつラーメンの代名詞ともいえる「博多 一風堂」。看板の白い暖簾をくぐると、豚骨を長時間炊き上げた芳醇な香りがふわりと鼻をくすぐる。カウンターに座れば、目の前で湯切りされる細麺の湯気、小気味よいザルの音——ラーメン好きの心を否応なく高鳴らせる瞬間だ。

「白丸と赤丸、どっちにしよう?」「からか麺って辛さはどれくらい?」「替玉は何回までいけるの?」

初めて一風堂の暖簾をくぐる人も、何度も通っている常連も、メニュー表を前にすると迷いが生まれる。それだけ一風堂のラインナップは奥が深い。

この記事では、一風堂の全メニューと最新価格を網羅しつつ、白丸元味と赤丸新味の本当の違い、からか麺の魅力、替玉・サイドメニューの賢い頼み方、そしてテーブル調味料を駆使した「味変」の技まで、一風堂を120%楽しむための情報をぎっしり詰め込んだ。

目次

一風堂とは?——1985年、博多の路地裏から始まった革命

一風堂とは?——1985年、博多の路地裏から始まった革命の解説画像

※本記事の情報は一風堂公式サイトおよび力の源ホールディングス公式サイトの情報をもとに、2026年6月時点で確認・編集しています。価格は店舗によって異なる場合があります。

一風堂の物語は、1985年10月16日、福岡市中央区大名の小さな一軒から始まった。創業者は河原成美(かわはら しげみ)。当時の博多ラーメン業界は「怖い・臭い・汚い」というイメージが根強く、女性がひとりで入れる店はほとんどなかった。

河原はそのイメージを真正面から壊しにかかった。店内はスタイリッシュで清潔感があり、BGMにはジャズが流れる。豚骨特有の獣臭を徹底的に排しながらも、濃厚でシルクのようになめらかなスープを実現した。「ラーメンは文化だ」——河原のこの信念が、博多ラーメンの常識を根底から覆したのだ。

店名の由来は「業界に一陣の風を吹かせたい」という志から。実は河原本人が後年明かしたところによると、好きだったバンド「一風堂」の名前にちなんだというエピソードもある。公式と本音が同居するこの逸話が、河原の人間味を物語っている。

全国区への飛躍と海外進出

転機は1994年。新横浜ラーメン博物館への出店で、一風堂の名は一気に全国区となった。翌1995年には東京・恵比寿(広尾)に東京1号店をオープンし、ここで誕生したのが二大看板メニュー「白丸元味」と「赤丸新味」だ。

2008年にはニューヨーク・イーストビレッジに海外1号店「IPPUDO NY」を出店。併設のウェイティングバーでクラフトビールを提供する「ラーメンダイニング」という新業態が現地で大反響を呼び、NYにラーメンブームを巻き起こした。

その後もシンガポール、香港、台湾、韓国、中国、オーストラリア、マレーシア、タイ、フィリピン、インドネシア、フランス、ベトナム、ニュージーランドと展開国を広げ続けている。現在、運営会社の力の源ホールディングス(東証プライム上場)のもと、国内約170店舗、海外約140店舗の合計約310店舗を15カ国・地域で展開する(力の源ホールディングス 企業情報)、日本を代表するグローバルラーメンブランドだ。

「未来の老舗」——河原が掲げるこのビジョンには、伝統を守りながら常に革新し続けるという一風堂のDNAが凝縮されている。2025年に創業40周年を迎えた一風堂は、まだまだ進化の途上にある。一風堂の最新情報は公式Instagram公式X(旧Twitter)でもチェックできる。

一風堂のラーメンメニューと最新価格【2026年版】

一風堂のラーメンは、大きく3つの看板メニューを軸に展開されている(最新のメニューは一風堂公式お品書きで確認できる)。2023年10月に8年ぶりの大幅リニューアルを経て、麺・スープ・チャーシューすべてが進化した現在のラインナップを見ていこう。なお、価格は店舗によって異なる場合がある。

白丸元味(しろまるもとあじ)——一風堂の「原点」

メニュー価格(税込)内容
白丸シンプル790円トッピング最小限のシンプル版
白丸元味850円看板メニュー。ロースチャーシュー・もやし・ねぎ・きくらげ
玉子白丸990円白丸+半熟塩玉子
チャーシュー白丸1,250円白丸+チャーシュー増量
極 白丸元味1,290円全部のせ(半熟玉子・のり・厚切りバラ)
バリ盛白丸1,490円最上位。圧倒的ボリューム

白丸元味は、一風堂が考える「とんこつラーメンの基準」をそのまま一杯に落とし込んだ原点の味だ。

スープは豚骨のまろやかさが前面に出た、クリーミーでありながら後味すっきりのピュアなとんこつ。かえしは塩ベースで、豚骨本来の旨みを邪魔しない絶妙な塩梅に仕上げられている。スプーンですくって口に含むと、まろやかな豚骨の甘みがじわっと舌に広がり、それでいてしつこさがない。「これがとんこつラーメンの正解なのかもしれない」と思わせる端正な味わいだ。

2023年のリニューアルで麺は切刃22番の細麺に変更され、従来よりわずかに太く、さくっとした歯切れの良さが加わった。ひと口すすれば、小麦の風味がふわっと広がり、なめらかなスープと一体になって喉を滑り落ちていく。

チャーシューは塩こうじと低温調理で仕上げたロースチャーシュー。しっとりとした肉質で、噛むとじんわりと肉の旨みが染み出す。脂身が少なくあっさりとしているのは、白丸のピュアなスープとの調和を優先した設計だろう。

「一風堂は初めて」という人には、まずこの白丸元味をおすすめしたい。とんこつラーメンの純粋な旨さが、余計な装飾なしにストレートに伝わる一杯だ。

赤丸新味(あかまるしんあじ)——白丸を超えた「革新」

メニュー価格(税込)内容
赤丸シンプル890円トッピング最小限のシンプル版
赤丸新味980円看板メニュー。バラチャーシュー・香味油・辛味噌
玉子赤丸1,120円赤丸+半熟塩玉子
チャーシュー赤丸1,380円赤丸+チャーシュー増量
極 赤丸新味1,420円全部のせ(半熟玉子・のり・厚切りバラ)
バリ盛赤丸1,620円最上位。圧倒的ボリューム

赤丸新味は、白丸の端正なとんこつスープを土台にしながら、香りとコクのレイヤーを幾重にも重ねた「革新」の一杯だ。

ベースとなるスープは白丸と同系統のなめらかなとんこつだが、ここからが別世界。かえしは醤油ベースに切り替わり、油脂もラードから背油へ。さらに焦がしにんにくベースの特製ガーリック香味油と自家製辛味噌が加わることで、味に圧倒的な奥行きが生まれる。

丼をのぞき込むと、スープの表面にうっすらと浮かぶ赤い辛味噌と、きらきらと光る香味油が目に飛び込んでくる。レンゲですくってひと口——まず焦がしにんにくの香ばしい香りが鼻に抜け、続いて豚骨と醤油の深いコクが舌を包み込み、最後に辛味噌のピリッとしたアクセントが全体を引き締める。白丸の「引き算の美学」に対して、赤丸は「足し算の妙」で勝負する。

麺は切刃20番。白丸の22番より太く、小麦の風味が豊かに香る中細麺だ。濃厚なスープをしっかりと持ち上げ、噛むほどに小麦の甘みがじんわりと広がる。

チャーシューは白丸のロースとは対照的に、とろりとした厚切りバラチャーシュー。脂身と赤身のバランスが絶妙で、箸で持ち上げた瞬間にほろりと崩れ、口の中でとろけるように溶けていく。

スープの表面にうっすらと浮かぶ赤い辛味噌を、レンゲでゆっくり溶かしながら食べ進めてほしい。最初のひと口はガーリックの香ばしさ、中盤は辛味噌のコクと辛味、終盤は豚骨の深い余韻——一杯の中で味が三段階に変化するのが赤丸の真骨頂だ。

白丸と赤丸の違いを徹底比較

「結局どっちを頼めばいいの?」という永遠の問いに答えるため、主要な違いを一覧にまとめた。

比較項目白丸元味赤丸新味
コンセプト原点革新
スープベースピュアなとんこつとんこつ+香味油+辛味噌
かえし塩ベース醤油ベース
油脂ラード背油
香味油なし焦がしにんにくベース
辛味噌なし自家製辛味噌
切刃22番(細麺)切刃20番(中細麺)
麺の特徴歯切れが良く軽やか小麦が香り食べ応えあり
チャーシュー低温調理ロース(しっとり)厚切りバラ(とろける)
味の印象まろやか・端正・すっきり濃厚・重層的・パンチあり
価格850円980円

白丸が向いている人:とんこつラーメン本来のピュアな味わいを楽しみたい人、あっさり系が好きな人、初めて一風堂に来た人、子どもと一緒に食べたい人

赤丸が向いている人:パンチのある味が好きな人、にんにくの香ばしさや辛味噌のコクを味わいたい人、二度目以降の来店で変化を求めたい人、お酒のあとの締めに食べたい人

迷ったら、まずは白丸で一風堂の「基準」を知り、次回に赤丸で「革新」を体験するのがおすすめだ。同行者がいるなら、ひとりが白丸、ひとりが赤丸を頼んで味見し合うのも楽しい。

からか麺——辛いもの好きを唸らせる第三の看板

メニュー価格(税込)内容
からか麺1,050円旨辛肉味噌・水菜・白ネギ
玉子からか1,190円からか麺+半熟塩玉子
チャーシューからか1,450円からか麺+チャーシュー増量
極 からか麺1,490円全部のせ
バリ盛からか1,690円最上位。圧倒的ボリューム

からか麺は、一風堂の三本柱の中で最も「攻め」のメニューだ。

とんこつスープの上に、麻辣とスパイスが香る専用の旨辛肉味噌がたっぷりとのる。ひと口すすった瞬間、花椒のしびれとトウガラシの辛さが口の中を駆け抜け、その後をとんこつの甘みが追いかけてくる。辛さと旨さの追いかけっこがたまらない。

麺は赤丸と同じ切刃20番の中細麺。旨辛肉味噌を麺に絡ませながら食べると、スパイシーな肉味噌の塩気と小麦の甘みが絶妙にマッチする。トッピングには水菜と白ネギが添えられ、シャキシャキとした食感が辛さの合間に爽やかなアクセントを加えてくれる。

辛さのレベルは中辛程度で、激辛ラーメンのような容赦ない辛さではない。額にうっすら汗がにじむくらいの心地よい辛さで、食べ進めるほどにクセになる。「辛いものは好きだけど、ちゃんと味も楽しみたい」という人にぴったりの、計算し尽くされた辛さだ。もし辛さが足りないと感じたら、テーブルの辛子高菜を追加して自分好みに調整できるのもうれしい。

「極」シリーズと「バリ盛」——贅沢に攻めたい日に

各看板メニューには上位グレードが用意されている。

「極」シリーズは、通常のラーメンに半熟塩玉子、海苔、厚切りバラチャーシューが加わった全部のせバージョン。丼の上に所狭しと並ぶトッピングの豪華さに、思わず写真を撮りたくなる。「せっかく来たなら全部味わいたい」という欲張りな気持ちにまっすぐ応えてくれる。

「バリ盛」はさらにその上を行く、一風堂の最上位メニュー。圧倒的なボリュームで、チャーシューも玉子ものりも「これでもか」と盛られてくる。白丸バリ盛1,490円、赤丸バリ盛1,620円、からかバリ盛1,690円。腹ペコで一風堂に飛び込んだ日、ここぞという日に、思い切って注文してみてほしい。

替玉とトッピング——博多ラーメンの醍醐味を味わい尽くす

替玉とトッピング——博多ラーメンの醍醐味を味わい尽くすの解説画像

替玉の種類と価格

替玉メニュー価格(税込)量の目安
替玉150円通常1玉分
小玉(ハーフ)100円通常の半分

博多ラーメンの文化を語るうえで、替玉は欠かせない存在だ。1952年、福岡・長浜の屋台で生まれたこの仕組みは、細麺が伸びやすいという博多ラーメン特有の課題を逆手に取った発明だった。麺をあらかじめ少量にしておき、食べ終わったら追加注文する——この仕組みのおかげで、最初から最後まで最適な硬さの麺を楽しめるのだ。

一風堂の替玉は1玉150円、小玉(ハーフサイズ)は100円。「もう少しだけ食べたい」というときには小玉がちょうどいい。女性や少食の人にも気軽に試せるサイズ感だ。

替玉のコツは、追加する前にスープを少し残しておくこと。麺だけを丼に投入して、テーブルの調味料で味を変えながら食べると、一杯目とはまったく違う味わいが楽しめる。たとえば、一杯目はそのままの味で、替玉では辛子高菜とおろしにんにくをたっぷり加えて「パンチ増し」にするのが定番の楽しみ方だ。

2026年3月には「変玉」という新しい替玉スタイルも期間限定で登場した。味付き替玉「麻辣玉」は、花椒と辣油で味付けされた麺をそのままスープに投入するというもので、対象122店舗で販売された(現在は販売終了)。替玉文化はまだまだ進化の途中だ。

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トッピング一覧と選び方

トッピング価格(税込)おすすめの合わせ方
半熟塩玉子140円白丸・赤丸どちらにも万能
温泉玉子140円スープに溶いてまろやかに
きくらげ140円食感のアクセントに
ねぎ140円シャキシャキ感と風味を追加
のり140円スープを吸わせて麺と一緒に
明太子250円白丸に入れると博多感アップ
低温調理ロースチャーシュー200円白丸のしっとり系をさらに
厚切りバラチャーシュー200円赤丸のこってり系をさらに

おすすめは断然「半熟塩玉子」。140円という手頃な価格ながら、箸で割った瞬間にとろりと流れ出す黄身がスープに溶け込み、まろやかさが格段にアップする。黄身がスープと混ざり合う瞬間の、あの金色の渦は何度見ても幸せな気分になる。白丸にも赤丸にも合う万能選手だ。

もうひとつの隠れた名脇役が「きくらげ」。コリコリとした歯ごたえが、なめらかなスープと柔らかい麺の中でリズムを生む。食感の変化を求めるなら、ぜひ追加してほしい。

「明太子」は博多ならではのトッピング。プチプチとした食感ととんこつスープの組み合わせは、他のラーメン店ではなかなか出会えない博多らしい贅沢だ。残ったスープに白ごはんを入れ、明太子を崩しながら食べる「明太子雑炊」は至福の締め方だ。

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サイドメニュー——ラーメンだけじゃもったいない

サイドメニュー価格(税込)
博多ひとくち餃子470円
博多ひとくち餃子 ハーフ250円
温玉のせチャーシューまぶしごはん540円
チャーシューまぶしごはん430円
温玉のせ明太子ごはん540円
明太子ごはん430円
温玉のせごはん280円
白ごはん160円

博多ひとくち餃子——小さな皮に詰まった大きな満足

一風堂のサイドメニューで圧倒的な人気を誇るのが「博多ひとくち餃子」だ。通常の餃子と比べてひとまわり小さく、パリッと焼き上げられた薄い皮の中に、ジューシーな肉餡がぎゅっと閉じ込められている。

ひとくちサイズだから、ラーメンの合間にパクパクと食べ進められる。皮のカリッとした食感を歯が破った瞬間、中から肉汁がじゅわっとあふれ出す。皮と餡のバランスが絶妙で、小さいからこそ一口で味が完結する潔さがいい。

「ラーメンだけでお腹いっぱいになりそう」という人も、ハーフ(250円)なら5個入りで気軽に試せる。ビールのお供としても最高で、一風堂では餃子とビールだけで一杯やっている常連客の姿もよく見かける。

明太子ごはんとチャーシューまぶしごはん

ごはんものの二大巨頭は「明太子ごはん」と「チャーシューまぶしごはん」。どちらも430円、温泉玉子をのせると540円だ。

明太子ごはんは、プチプチとした明太子の粒がホカホカの白米の上で踊る。ピリッとした辛さと米の甘みの対比が心地よく、ラーメンの合間に口直しとして食べるのも、残ったスープに白ごはんを入れてとんこつリゾット風に締めるのもいい。

チャーシューまぶしごはんは、細かく刻んだチャーシューが特製タレと一緒にごはんに絡む。温泉玉子をのせれば、崩した黄身がタレと混ざり合い、チャーシューの旨みをまるごと包み込む。これだけで一品料理として成立する完成度だ。

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ランチセットでお得に楽しむ

ランチセット(平日11:00〜15:00)追加価格(税込)セット内容
餃子・ごはんセット+210円ひとくち餃子+白ごはん
明太子ごはんセット+320円明太子ごはん
餃子・明太子ごはんセット+500円ひとくち餃子+明太子ごはん

平日のランチタイム(11:00〜15:00)には、ラーメンにセットメニューを追加できる。なかでも「餃子・ごはんセット」は+210円という破格で、餃子と白ごはんがつく。白丸元味850円+セット210円=1,060円で、ラーメン・餃子・ごはんの三点セットが揃う。コスパ重視のランチには見逃せない選択肢だ。

もっと贅沢にいきたいなら「餃子・明太子ごはんセット」。+500円でひとくち餃子と明太子ごはんの両方がつく。ラーメン・餃子・明太子ごはんの鉄壁の布陣は、まさに一風堂ランチの完成形と言えるだろう。

季節限定メニュー——一風堂の「今だけ」を逃すな

季節限定メニュー——一風堂の「今だけ」を逃すなの解説画像

太つけ麺【2026年5月〜期間限定】

メニュー価格(税込)麺量
太つけ麺1,090円400g(茹で上がり)
太つけ麺 大盛り1,240円600g(茹で上がり)
極 太つけ麺1,530円400g+全トッピング増量

毎年夏になると一風堂ファンがそわそわし始める——「太つけ麺」の季節が来たからだ。2004年の登場以来、改良を重ねながら毎年パワーアップしてきた夏の風物詩。2026年は例年より1カ月早い5月12日から販売を開始し、過去最多の135店舗で展開されている。

主役はタピオカ粉を練り込んだ極太麺。普段の一風堂の繊細な細麺とは真逆のアプローチで、冷水でキリッと締められた麺のもっちり感と弾力は、ひと噛みで「これは別のラーメン店の食べ物だ」と感じるほどのインパクトがある。通常盛りでも茹で上がり400gというボリューム。大盛りにすれば600gと、食べ応えは圧巻だ。

つけダレは豚骨スープをベースに、カツオ・サバ・イワシの魚粉をブレンドした濃厚な和風とんこつ。熱々のダレに冷たい麺をくぐらせると、もちっとした麺の食感と魚介の風味が一体となって口いっぱいに広がる。炙りチャーシュー、天かす、海苔、半熟玉子がトッピングされ、普段の一風堂とはまったく違う表情を見せてくれる。なくなり次第終了なので、見かけたら迷わず注文してほしい。

麺の硬さの選び方——博多流「硬さの作法」を知る

一風堂はれっきとした博多ラーメンの店だから、麺の硬さを選べる。注文時に「硬さはいかがしますか?」と聞かれるので、好みの硬さを伝えよう。

硬さ茹で時間の目安特徴おすすめの人
ハリガネ約5秒芯が残るほど硬い博多ラーメン上級者
バリカタ約10秒パツパツの歯ごたえ硬い麺が好きな人
カタ約20秒歯切れよくスープと好相性多くの人に人気No.1
ふつう約30秒バランスの取れた標準初めての人・迷ったら
やわ約45秒もちっとした食感柔らかい麺が好きな人

初めてなら「ふつう」か「カタ」がおすすめだ。一風堂の細麺はリニューアル後にさくっとした歯切れの良さが増しているので、「ふつう」でも十分に博多ラーメンらしいストレート細麺の魅力を堪能できる。

「カタ」は一風堂で最も注文が多い硬さ。麺のプツッとした歯切れとスープの絡みのバランスが絶妙で、スタッフにもよくおすすめされる。博多ラーメンらしさを味わいたいなら、まずはカタから試してみてほしい。

一方、ハリガネやバリカタは博多ラーメンに慣れた人向け。小麦の風味よりも麺そのものの歯ごたえを楽しむ食べ方で、スープの熱で徐々に麺が柔らかくなっていく過程を楽しめる。替玉をバリカタで頼んで、一杯目と二杯目で食感の変化を楽しむのもツウの技だ。

ちなみに、メニューに書かれていない裏オーダーとして「粉落とし」を頼めることもある。ハリガネよりもさらに硬く、麺に付いた粉を落とす程度しか茹でないという究極の硬さだが、これは本当に博多ラーメンを知り尽くした人向け。まずは「カタ」で博多の麺文化に足を踏み入れてみよう。

テーブル調味料と味変術——一杯で何度もおいしい

一風堂のテーブルには、ラーメンの味を七変化させる調味料がずらりと並んでいる。これらを上手に使いこなせるかどうかで、一風堂の満足度はまったく変わってくる。

テーブル調味料一覧

調味料特徴おすすめの使い方
辛もやしピリ辛のもやしナムル。一風堂の名物箸休めに。ごはんや餃子にのせても絶品
辛子高菜ピリッと辛い高菜漬け。博多の定番替玉と一緒に。辛さとコクをプラス
紅しょうがさっぱりとした酸味と鮮やかな色こってりスープのリセット役に
おろしにんにく生にんにくのガツンとした風味赤丸のパンチを倍増させたいときに少量
すりごまほのかな甘みと香ばしさ白丸に入れるとコクと風味がアップ

「辛もやし」——一風堂の隠れた主役

テーブルに置かれた赤い容器の「辛もやし」は、実は一風堂の名物のひとつ。1987年頃から提供が始まったこのピリ辛もやしナムルは、シャキシャキの食感と唐辛子のじんわりとした辛さが特徴だ。

そのまま箸休めとして食べてもいいし、ラーメンの上にどっさりのせてもいい。残ったスープに白ごはんを入れ、辛もやしをトッピングすれば、即席のピリ辛雑炊が完成する。あまりの人気ぶりに、一風堂は「ホットもやしソース」を商品化して販売しているほどだ。自宅でもあの味を再現したいファンが後を絶たない。

おすすめの味変フルコース

一杯のラーメンで最大限の味わいを引き出す、味変フルコースを提案しよう。

第1幕(最初の3口):まずは何も加えず、スープ本来の味を堪能する。白丸なら豚骨のまろやかさ、赤丸ならガーリック香味油の香ばしさを、純粋に味わってほしい。最初のひと口でその日のスープの出来を確かめるのが、ラーメン通の流儀だ。

第2幕(4口目〜):すりごまを軽くひと振り。スープにほのかな甘みと香ばしさが加わり、味に奥行きが出る。白丸との相性は抜群で、ピュアなとんこつにごまの香りが重なると、また違った表情を見せてくれる。

第3幕(麺の半分くらいで):辛もやしと辛子高菜を投入。ピリッとした辛さがスープ全体を引き締め、後半戦に新たな活力を吹き込む。もやしのシャキシャキ感が、食べ進めて少し単調になりかけた食感に変化をもたらす。

第4幕(替玉投入時):おろしにんにくを少量加え、紅しょうがで酸味のアクセントを。にんにくのパンチと紅しょうがの爽やかさが加わり、一杯目とはまったく別の味わいに変貌する。まるで二軒目のラーメン屋に来たかのような新鮮さだ。

この食べ方なら、最初から最後まで飽きることなく一杯を完走できる。何度通っても新しい発見がある——それが一風堂の味変文化の真髄だ。

一風堂を最大限楽しむためのQ&A

白丸と赤丸、初めてならどっちを頼むべき?

迷ったら白丸元味から。とんこつラーメンの「基準」を知ったうえで赤丸の「革新」を体験すると、両者の設計思想の違いがくっきり見えてくる。ただし、にんにくや辛味噌が好きなら最初から赤丸でも後悔はしない。どちらを選んでも、一風堂のスープの完成度の高さに驚くはずだ。

替玉は何回まで頼める?

制限はないが、スープが薄くなるため2〜3回が現実的なライン。替玉を頼むたびにテーブル調味料で味を調整していくのが、博多っ子流の替玉の楽しみ方だ。替玉ごとに硬さを変えてみるのも面白い。

子どもやラーメン初心者にもおすすめできる?

白丸シンプル(790円)は、トッピングが最小限でとんこつスープと麺の味をシンプルに楽しめる。辛味噌やにんにくの香味油が苦手な子どもにも安心して出せる一杯だ。麺の硬さを「やわ」にすれば、小さな子どもでも食べやすい。一風堂は店内が清潔で明るいので、家族連れでも入りやすいのもポイントだ。

一風堂のアプリやクーポンはある?

一風堂には公式アプリがあり、来店ポイントやクーポンを活用できる。毎月16日の「麺の日」にはお得なキャンペーンが実施されることが多いので、事前にアプリをダウンロードしておくとよいだろう。創業日が10月16日であることにちなんだこの「16日」は、一風堂ファンにとっては見逃せない日だ。

博多ラーメンの系譜の中での一風堂の立ち位置

一風堂が属する「博多ラーメン」は、実はひとくくりにできないほど多彩な世界だ。福岡のとんこつラーメンには大きく「博多系」「長浜系」「久留米系」の3つの系統があり、スープの炊き方、麺の太さ、具材の構成まで三者三様。一風堂は博多系の中でも独自の進化を遂げたブランドとして位置づけられる。

伝統的な博多ラーメンがコッテリとした力強いスープを信条とするのに対し、一風堂は「臭みのない洗練されたとんこつ」で新たな道を切り開いた。その結果、とんこつラーメンに馴染みがなかった関東圏の人々や海外の食通にも広く受け入れられ、博多ラーメンの裾野を大きく広げることになった。「世界で最も有名な日本のラーメンブランド」と呼ばれるまでに成長した一風堂は、博多ラーメンの歴史そのものを変えた存在と言っても過言ではない。

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まとめ——一風堂は「何度行っても新しい」

一風堂のメニューは、一見するとシンプルだ。白丸、赤丸、からか麺の3つが柱で、あとは替玉とサイドメニュー。しかしその奥には、麺の硬さ5段階、テーブル調味料5種類、季節ごとに入れ替わる限定メニュー、そして6段階のグレード選択という、無数の組み合わせが眠っている。

「いつもの白丸カタ」を頼みながらも、今日は辛もやしを多めに入れてみる。替玉は小玉にして、代わりに博多ひとくち餃子を追加する。次に来たときは赤丸にして、おろしにんにくで攻めてみる——。

1985年に大名の路地裏で生まれた一杯のとんこつラーメンは、40年の時を経て、一杯ごとに違う表情を見せてくれる奥深い世界へと進化した。まだ一風堂を訪れたことがない人は、ぜひ一度あの白い暖簾をくぐってみてほしい。そして常連の人は、今度の一杯で新しい味変に挑戦してみてほしい。きっと、まだ知らなかった一風堂に出会えるはずだ。

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この記事を書いた人

全国各地のラーメンを食べるのが好きなラーメン好き。家系・二郎系から淡麗系まで、ジャンルを問わず全国のラーメンを探求中。実際に足を運んで食べたリアルな感想と、メニューの頼み方・お店の雰囲気まで詳しくレポートしています。

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