味仙と矢場味仙の違いを徹底比較|5兄弟が作る「5つの台湾ラーメン」の味・辛さ・店舗を完全解説

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「味仙って店舗によって味が違うらしい」——名古屋でそんな噂を聞いたことはありませんか? 実はこれ、噂ではなく事実です。味仙は創業者の5人の子ども(5兄弟)がそれぞれ独立経営しており、使う唐辛子も味付けの方向性も店ごとにまったく異なります。特に「味仙」と「矢場味仙」は名前こそ似ていますが、辛さの質・スープのコク・にんにくの使い方において別物レベルの違いがあるのです。この記事では、味仙グループの歴史と5系統の味の違い、そして「どの味仙に行くべきか」を徹底解説します。

この記事でわかること
・味仙と矢場味仙の決定的な3つの違い
・5兄弟それぞれの店舗・味の特徴を完全比較
・台湾ラーメン誕生の物語と「5つの台湾ラーメン」
・辛さ段階「アメリカン〜エイリアン」の完全ガイド
・台湾ラーメン以外のおすすめメニュー比較
・目的別おすすめ味仙ガイド(初心者・辛党・ファミリー)
・東京・大阪の味仙はどの系列か
・名古屋観光での「味仙食べ比べモデルコース」
・カップ麺・お土産味仙ガイド
目次

味仙グループの歴史|一家族が名古屋めしの歴史を変えた

味仙の歴史を語るには、戦後の名古屋にまで遡る必要があります。1945年(昭和20年)、台湾出身の郭 宗仁(カク ソージン)と妻・郭 汪蘭(カク オーラン)が、名古屋の笹島(現在のJR名古屋駅南側エリア)で「万福」という小さな中華料理店を開きました。終戦直後の混乱期、台湾から渡ってきた夫婦が生活のために始めた店でした。

当時の笹島は闇市が立ち並ぶ活気あるエリアで、万福はその中でも評判の店として繁盛します。その後、郭夫妻は「大和食堂」と店名を変えて営業を続け、子どもたちに料理の技術を叩き込んでいきました。5人の子どもたちは幼い頃から厨房に立ち、両親の味を体で覚えていったのです。

味仙一族の歩み

  • 1945年:郭宗仁・汪蘭夫妻が名古屋笹島に「万福」を開業
  • 1950年代:「大和食堂」に改名、5人の子どもたちが厨房で修業
  • 1962年:郭明優が今池に「味仙」を開業(今池本店)
  • 1970年代:長男が台湾の担仔麺をヒントに「台湾ラーメン」を考案
  • 1973年:次男が八事に「味仙」を開業(現・郭政良味仙 八事店)
  • 1981年:長女が矢場町に「矢場味仙」を開業
  • 1982年:次女が藤が丘に「味仙 藤が丘店」を開業
  • 1987年:三男が日進市竹の山に「味仙」を開業(現・郭政良味仙 日進竹の山店)

台湾ラーメン誕生の物語——まかないから名古屋めしへ

今や「名古屋めし」の代表格として全国に知られる台湾ラーメンですが、その誕生は意外なほど偶然の産物でした。1970年代、今池本店の郭明優氏は、台湾南部の屋台名物「担仔麺(タンツーメン)」を日本で再現しようと試みます。担仔麺は海老の出汁をベースにした穏やかな味わいの麺料理ですが、辛いもの好きだった郭明優氏はこれをそのまま出すのではなく、日本人の好みに合わせて大胆にアレンジすることを思いつきました。

豚ひき肉を唐辛子とにんにくでガツンと炒め、鶏ガラベースのスープに絡める。ニラをたっぷり乗せ、麺は中細のストレート麺。最初は自分や常連客に出す「まかない」のような存在でした。ところが、この激辛のラーメンが常連客の間で評判を呼び、「あの辛いやつをくれ」という注文が殺到するようになります。

当初は正式なメニュー名すらなく、「台湾の料理人が作った辛いラーメン」という意味で「台湾ラーメン」と呼ばれるようになりました。皮肉なことに、台湾には「台湾ラーメン」なる料理は存在しません。純粋に名古屋で生まれた名古屋めしなのです。この事実は台湾の人も知っており、台湾から味仙を食べに来る観光客もいるほどです。

ラーメン通の豆知識
台湾ラーメンの元ネタである「担仔麺」は、台湾南部・台南の名物料理。小さなお椀に盛られた海老出汁の麺で、辛さはほぼゼロ。味仙の台湾ラーメンとはまるで別物です。台湾で「台湾ラーメンを食べたい」と言っても通じないので要注意。

5兄弟がそれぞれ独立開業した経緯

味仙が「店ごとに味が違う」理由は、5人の子どもがそれぞれ独立して店を構えたことにあります。全員が「味仙」の名前を使い、基本的なメニュー構成は共通していますが、味付け・辛さ・にんにくの量・使う唐辛子の種類まで各自が独自のアレンジを加えています。これはフランチャイズのような「本部が味を統一する」形式ではなく、同じルーツを持つ「一族経営」だからこそ生まれた個性です。

兄弟それぞれが「自分にとっての最高の台湾ラーメン」を追求した結果、同じ「味仙」でもまったく異なる5つの味が生まれました。これは対立ではなく、むしろ切磋琢磨の結果です。名古屋の食通たちはこの違いをよく知っており、「今日は今池の気分」「今日は矢場でガツンと行きたい」と使い分けるのが通の楽しみ方になっています。

兄弟 開業年 店名 味の特徴
創業者 1962年 味仙 今池本店(郭明優) 台湾ラーメン発祥。2023年逝去後、長男・郭幸治が継承
次男 1973年 郭 政良 味仙 八事店 繊細でマイルド。リーズナブル価格(のち三男・郭政良が継承)
長女 1981年 味仙 下坪店→矢場味仙(1999年〜) 辛めで濃厚。恵那の「あじめこしょう」使用。にんにく強め
次女 1982年 味仙 藤が丘店 鶏ガラスープ仕上げ。持ち帰り台湾ラーメン発祥
三男 1987年 郭 政良 味仙 日進竹の山店 自家栽培の白きくらげ使用。「塩台湾」が人気

味仙と矢場味仙の「3つの決定的な違い」

味仙グループの中で最も比較されるのが、今池本店(長男系)矢場味仙(長女系)です。どちらも「台湾ラーメン」が看板ですが、食べ比べると驚くほど違います。ここでは実際に両方を食べ比べた視点から、その違いを徹底的に掘り下げます。

違い1:辛さの質——唐辛子ストレート vs にんにくパンチ

今池本店の辛さは唐辛子主体。粗めに刻んだ鷹の爪がスープに散りばめられ、舌にダイレクトに刺さる辛さです。スープをすすった瞬間に唐辛子の辛味がガツンと来て、その直後にひき肉の旨味が追いかけてきます。辛さの輪郭がはっきりしていて、「辛い!でも旨い!」というシンプルかつ力強い体験ができます。

一方、矢場味仙はにんにく主体の辛さ。恵那地方の伝統的な唐辛子「あじめこしょう」を使用しています。あじめこしょうは岐阜県恵那市の中野方地区で古くから栽培されている在来種の唐辛子で、一般的な鷹の爪と比べて辛味の中に独特の甘みと風味があるのが特徴です。これに大量のにんにくを合わせることで、唐辛子のストレートな辛さだけでなく、にんにくの香りとコクが混然一体となった「パンチのある辛さ」が生まれます。

わかりやすく言えば、今池本店は「辛さがまず来て、旨味が追いかけてくる」タイプ。矢場味仙は「にんにくの香りで食欲が爆発し、辛さが追い打ちをかける」タイプ。同じ台湾ラーメンでも、辛さの設計思想がまったく異なるのです。

違い2:スープの色・粘度・後味の違い

今池本店のスープは比較的あっさりとした鶏ガラベース。色は澄んだ醤油色で、スープの底が見えるほどの透明感があります。辛さが際立つ分、スープ自体はさっぱりしており、台湾ミンチ(唐辛子とにんにくで炒めたひき肉)の味がストレートに伝わります。後味もすっきりしていて、食後にしつこさが残りません。

対して矢場味仙のスープは濃厚でコクが強いのが特徴。色は今池本店よりもやや濁りがあり、赤みが強い印象です。にんにくの旨味がスープ全体に溶け込んでおり、粘度もやや高め。口の中全体を包み込むような濃厚さがあり、飲み干すとしばらく余韻が残ります。翌日まで口の中ににんにくの風味が残ることもあるので、デートの前日にはやや注意が必要かもしれません。

「がっつり系」が好きな人は矢場味仙、「辛さを純粋に楽しみたい」人は今池本店がフィットするでしょう。

違い3:店舗の雰囲気と客層

今池本店は280席・個室8室の大箱で、サラリーマンの宴会や友人同士の飲み会客が多い印象。17時開店で深夜1時まで営業しているため、飲みの〆として利用する人も多く、夜が更けるほど活気が増します。テーブルに置かれた生にんにくを自分ですりおろしてラーメンに投入する光景も今池本店ならでは。

矢場味仙は364席・3階建ての巨大店舗で、週末は家族連れや観光客で賑わいます。栄・矢場町エリアという立地の良さもあり、「名古屋観光のついでに味仙」という使い方をする人が多い印象。席数の多さゆえ回転が早く、行列ができていても比較的早く入れることが多いのは嬉しいポイントです。

辛さ段階の完全ガイド——アメリカンからエイリアンまで

味仙の台湾ラーメンには辛さのバリエーションがあり、独特のネーミングセンスで知られています。この名前の由来を知ると、味仙の遊び心が見えてきます。

辛さレベル 名称 辛さの目安 おすすめな人
辛さ控えめ アメリカン 通常の半分以下 辛いものが苦手な人、子ども連れ
通常 台湾ラーメン 基本の辛さ 初めての方はまずここから
辛め イタリアン 通常の1.5〜2倍 辛いもの好きならこのあたり
激辛 アフリカン 通常の3倍以上 辛さに強い自信がある人
超激辛 エイリアン 人外レベル 味仙常連の辛党のみ

この独特な名前の由来はシンプルです。「アメリカン」はコーヒーのアメリカンから来ています。アメリカンコーヒー=薄いコーヒー、という日本独自の発想から、「辛さが薄い=アメリカン」というネーミングが生まれました。では「イタリアン」はなぜ辛いのか。イタリア料理は唐辛子をよく使うから、という連想です。「アフリカン」はアフリカ=灼熱の大地=激辛、そして「エイリアン」はもはや地球上の辛さではない、という壮大なスケール感。味仙の遊び心が凝縮されたネーミングです。

よくある誤解
「矢場味仙の通常=今池本店のイタリアン」という声がありますが、単純に辛さの数値が同じというわけではありません。矢場味仙はにんにくの量が多い分、辛さの「体感」が強くなります。同じ辛さレベルでも受ける印象が異なるため、矢場味仙が初めてならアメリカンから試すのが無難です。

なお、アフリカンやエイリアンは全店舗で注文できるわけではなく、店舗や時間帯によっては対応していない場合もあります。どうしても挑戦したい場合は、注文時に確認してみてください。

5系統の味仙グループ全店舗ガイド

長男系:味仙 今池本店グループ(6店舗)

今池本店は1962年に郭明優氏が創業した元祖であり、台湾ラーメン発祥の店。2023年3月に郭明優氏が82歳で逝去した後は、長男・郭幸治氏が社長として味を受け継いでいます。280席・個室8室の大箱で、名古屋の夜を代表する繁盛店です。全席禁煙で、予約なしでも入れますが、週末の夜は1時間待ちになることも。地下鉄東山線「今池駅」から徒歩すぐという好立地で、夜の今池エリアの顔とも言える存在です。

住所 名古屋市千種区今池1-12-10
電話 052-733-7670
営業時間 17:00〜翌1:00(L.O. 0:30)
定休日 年中無休(12/31・1/1休)
看板メニュー 台湾ラーメン 850円
公式サイト 味仙本店 公式サイト

今池本店系列の各店舗はいずれも今池本店の味を忠実に再現しており、どの店舗でも「元祖の味」を楽しめます。

店舗名 エリア 特徴
JR名古屋駅店 名古屋駅 新幹線ユーザーに最も便利。駅直結で移動ゼロ
大名古屋ビルヂング店 名古屋駅 ビジネス街のランチ需要にも対応
名駅店(柳橋) 名古屋駅南 150席超の大箱。深夜営業あり、飲み会後の〆に最適
刈谷店 刈谷市 2023年4月オープン。三河エリア初出店
大阪駅前第2ビル店 大阪・梅田 関西唯一の味仙。今池本店の味を大阪で食べられる貴重な店

長女系:矢場味仙グループ(3店舗)

1981年に長女・早矢仕黎華氏が下坪店を開業し、1999年に矢場町に移転拡大した矢場味仙は、364席・3階建ての巨大店舗。にんにくの効いた濃厚な味わいで根強いファンを持ち、味仙グループの中で最も「攻めた辛さ」を提供する系列です。栄の繁華街からも徒歩圏内で、パルコや大須商店街からのアクセスも良好。観光客はもちろん、地元の常連客にも愛され続けています。

住所 名古屋市中区大須3丁目6-3
電話 052-238-7357
営業時間 17:00〜翌1:00頃
定休日 不定休
看板メニュー 台湾ラーメン 850円
公式サイト 矢場味仙 公式サイト

矢場味仙系列には中部国際空港セントレア店があり、名古屋旅行の最後に「飛行機に乗る前にもう一杯」が叶います。さらに2025年10月には東京初進出となる矢場味仙TOKYO(渋谷)がオープン。渋谷・道玄坂という一等地に構え、台湾ラーメンは980円。名古屋本店と「同じ味」を提供すると宣言してオープンした注目店です。

次男・三男系:郭政良味仙グループ(6店舗)

次男と三男はそれぞれ独立開業しましたが、現在は「郭 政良 味仙」(公式サイト)として共通のブランドで展開しています。この系列は5兄弟の中で最もマイルドで繊細な味付けが特徴。辛すぎるのが苦手な方や、台湾料理として幅広いメニューを楽しみたい方に向いています。

次男系の八事店はリーズナブルな価格設定が魅力で、台湾ラーメンは800円。大学が多い八事エリアらしく、学生でも通いやすい価格帯になっています。三男系の日進竹の山店では、自家栽培の白きくらげを使った料理や、台湾ラーメンの派生版「塩台湾」が人気。塩台湾は醤油ベースではなく塩ベースのスープに台湾ミンチを合わせたもので、あっさりとしながらもしっかり辛い、新しいスタイルの台湾ラーメンです。

店舗名 エリア 特徴
八事店 名古屋市昭和区 次男系の本拠地。繊細でマイルド、リーズナブル
日進竹の山店 日進市 三男系。自家栽培白きくらげ使用、塩台湾が人気
焼山店 東海市 知多半島エリアで唯一の味仙
豊田店 豊田市 24時間営業。深夜の辛いラーメンが欲しいときの救世主
東京神田西口店 東京・神田 東京進出の先駆け。サラリーマンの聖地
東京ニュー新橋ビル店 東京・新橋 新橋の飲み屋街にフィットする立地
新橋駅前店(RISE新橋) 東京・新橋 2023年6月オープン。1F・2Fの2層構造

特筆すべきは豊田店の24時間営業。深夜に突然「辛いラーメンが食べたい」という衝動に駆られたとき、いつでも駆け込める貴重な存在です。

次女系:味仙 藤が丘店(1店舗)

1982年開業の藤が丘店は、次女が営む系列。鶏ガラスープとミンチで仕上げる台湾ラーメンは、5系統の中で最もバランスが取れた味わいと評されることが多いです。辛さ・旨味・コクが高い次元で調和しており、「どの味仙が好き?」と聞かれて「藤が丘」と答える通もいます。

また、台湾ラーメンの持ち帰り販売を最初に始めた店でもあり、自宅で味仙の味を楽しむ文化を作ったパイオニアです。藤が丘は地下鉄東山線の終点で、名古屋中心部からはやや離れますが、わざわざ足を運ぶ価値のある一杯がここにあります。

台湾ラーメン以外のおすすめメニュー比較

味仙の魅力は台湾ラーメンだけではありません。むしろ、通い慣れた常連客ほど台湾ラーメン以外のメニューを楽しんでいます。ここでは「味仙三大名物」と呼ばれる定番メニューを中心に、系列別の味の違いと価格を比較します。

青菜炒め——味仙の隠れた主役

味仙に行ったら台湾ラーメンの前にまず頼むべきは青菜炒めです。空心菜をにんにくと唐辛子で強火炒めしたシンプルな一品ですが、これが驚くほど旨い。シャキシャキの食感、にんにくの香り、唐辛子のピリッとした刺激——ビールとの相性は反則レベルです。

今池本店ではシャキシャキ感を残した強火炒めで、野菜自体の甘みが引き立ちます。矢場味仙ではにんにくの風味がより強く、食べ応え十分。郭政良味仙では上品な塩味に仕上がっており、ほかの濃い味の料理との バランスが取りやすいのが特徴です。

コブクロ——味仙でしか出会えない中毒性

コブクロ(豚の子宮)は味仙に来たら必ず頼むべき一品。コリコリとした独特の食感と、唐辛子ベースの甘辛いタレが絡み合い、一度食べるとやめられなくなる中毒性があります。日本のラーメン屋でコブクロを出す店は珍しく、味仙ならではのメニューと言えるでしょう。ビールのアテとしてはもちろん、白ごはんにも合います。

手羽先——名古屋名物を味仙流で

名古屋と言えば手羽先ですが、味仙の手羽先は「風来坊」や「世界の山ちゃん」とはまったく別方向。唐辛子ベースの辛いタレが絡められており、スパイシーでパンチのある味わい。甘辛い名古屋式手羽先とは一線を画す「台湾式手羽先」です。今池本店は500円、郭政良味仙は600円と、系列によって100円ほどの価格差があります。

にんにくチャーハン・アサリラーメンも要チェック

にんにくチャーハンは、大量のにんにくを効かせたガツン系チャーハン。台湾ラーメンの辛さに疲れた舌を、にんにくの旨味が癒してくれます。一人で一皿食べるのはもちろん、仲間とシェアするのもおすすめ。

アサリラーメンは台湾ラーメンの陰に隠れた隠れた名品。アサリの出汁がたっぷり溶け込んだ塩味のスープに、ぷりぷりのアサリがごろごろ入った贅沢な一杯です。「辛いものはちょっと」という同行者がいる場合、アサリラーメンを推すのが味仙通の気遣いです。

メニュー 今池本店 矢場味仙 郭政良味仙(神田)
台湾ラーメン 850円 850円 800円
青菜炒め 700円 750円 800円
コブクロ 750円 800円 900円
手羽先 500円 550円 600円
にんにくチャーハン 800円 850円 900円

価格帯を見ると、今池本店が最も手頃で、東京の郭政良味仙がやや高め。東京価格と言ってしまえばそれまでですが、それでも1,000円以下で本格的な台湾料理が食べられるのは十分リーズナブルでしょう。

名古屋観光での「味仙食べ比べモデルコース」

せっかく名古屋に来たなら、1軒だけで帰るのはもったいない。2軒の味仙をハシゴして味の違いを体感する「食べ比べモデルコース」を提案します。

半日コース:栄エリア集中プラン

11:30:まずは矢場味仙でランチ。矢場町の本店はランチタイムも営業していることがあるので事前に確認を。台湾ラーメン+青菜炒めで矢場のにんにくパンチを体感。腹ごなしに大須商店街を散策し、名古屋の下町文化を楽しみましょう。

18:00:地下鉄東山線で栄から今池へ移動(約5分)。今池本店で台湾ラーメン+コブクロ+ビール。矢場との辛さの違いを舌が覚えているうちに食べ比べることで、「同じ台湾ラーメンなのにこんなに違う」という衝撃を味わえます。

1日コース:3系統制覇プラン

時間に余裕があるなら、昼に郭政良味仙 八事店でマイルドな台湾ラーメンからスタート。午後は八事から東山線で藤が丘へ移動し、藤が丘店の鶏ガラバランス型を体験。夜は今池に戻って今池本店で〆る。3つの台湾ラーメンの違いを1日で体験できる贅沢なプランです。胃薬の持参を強くおすすめします。

名古屋駅発着の弾丸プラン

出張や乗り換えで名古屋滞在時間が限られている方には、JR名古屋駅店または名駅店(柳橋)が便利。新幹線のホームまで徒歩数分の距離で、今池本店と同じ味を楽しめます。名駅柳橋店は150席超の大箱で深夜まで営業しているので、夜遅い到着でも安心です。

東京・大阪の味仙はどの系列?——遠征ガイド

味仙は名古屋だけの店だと思われがちですが、実は東京に3店舗、大阪に1店舗を展開しています。ただし、東京の3店舗は2つの異なる系列に分かれているため、「東京で味仙に行く」と言っても味がまったく異なります。ここが最大の注意ポイントです。

店舗 系列 味の傾向 台湾ラーメン価格
郭政良味仙 東京神田西口店 次男・三男系 マイルド・繊細 800円
郭政良味仙 東京ニュー新橋ビル店 次男・三男系 マイルド・繊細 800円
矢場味仙 TOKYO(渋谷) 長女系 辛め・にんにく強め 980円
味仙 大阪駅前第2ビル店 長男系(今池本店) 元祖の味に最も近い 850円

つまり、「名古屋の味仙と同じ味を東京で食べたい」という場合、どの名古屋の味仙の味を求めるかで行くべき店が変わります。今池本店の「唐辛子ストレートの辛さ」を求めるなら、残念ながら東京には該当店舗がなく、大阪の駅前第2ビル店に行く必要があります。矢場味仙の「にんにくパンチ」なら渋谷、郭政良味仙の「繊細マイルド」なら神田か新橋、というわけです。

東京の味仙で特に人気なのは神田西口店。ランチタイムは近隣のサラリーマンで満席になることも多く、台湾ラーメンに加えて青菜炒めやコブクロなど名古屋本店と同じメニューが揃っています。新橋ビル店は新橋の飲み屋街という立地柄、夜の利用が多い印象。渋谷の矢場味仙TOKYOは2025年10月オープンの最新店で、矢場味仙の味を知る名古屋出身者からも「ちゃんと矢場の味がする」と評価されています。

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カップ麺・お土産で楽しむ味仙の味

名古屋に行けなくても味仙の味を楽しむ方法があります。ファミリーマートで販売されている「味仙本店監修 台湾ラーメン」は、今池本店(長男系)が監修したカップ麺。唐辛子の辛さとにんにくのパンチを再現しており、カップ麺としてはかなり本格的な仕上がりです。

ポイントは「本店監修」という点。これは今池本店の味を再現したものであり、矢場味仙や郭政良味仙の味とは異なります。矢場味仙のにんにく強めの味が好きな人が「味仙のカップ麺」を買うと、「思っていた味と違う」と感じるかもしれません。カップ麺はあくまで今池本店系の味です。

また、今池本店や各店舗ではお土産用の台湾ラーメンセットも販売しています。生麺とスープのセットで、自宅で店の味をかなりの精度で再現できます。名古屋土産としても人気が高く、「味噌煮込みうどん」「きしめん」と並ぶ名古屋麺土産の定番になりつつあります。

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味仙と矢場味仙、初めて行くならどっち?

「結局どっちに行けばいいの?」——これは味仙の記事で最も多く寄せられる質問です。答えは「あなたが何を求めるか」で決まります。以下のフローで自分に合った味仙を見つけてください。

あなたにぴったりの味仙診断

Q1. 辛いものは得意?
→ 苦手 → 郭政良味仙(八事 or 神田)でアメリカンを注文
→ 普通 → Q2へ
→ 大好き → Q3へ

Q2. にんにくは平気?
→ あまり得意じゃない → 今池本店がおすすめ。唐辛子主体でにんにくは控えめ
→ にんにく大好き → 矢場味仙。にんにくの暴力的な旨さを体感せよ

Q3. 「元祖」と「最辛」、どちらに価値を感じる?
→ 元祖の味を知りたい → 今池本店で台湾ラーメン発祥の味を体験
→ 最も辛い味仙に挑戦したい → 矢場味仙でイタリアン以上に挑戦

こんな人に おすすめの味仙 理由
初めて味仙に行く 今池本店 元祖の味を知るのが最優先。台湾ラーメンの原点を体験
がっつり辛いのが好き 矢場味仙 にんにく×あじめこしょうの暴力的パンチ
辛いのが苦手 郭政良味仙(八事) マイルドで繊細。アメリカンも安心の優しさ
名古屋駅で手軽に JR名古屋駅店 今池本店系列。新幹線の前後に5分で寄れる
子ども連れ 郭政良味仙 辛くないメニューも充実。価格もリーズナブル
東京で食べたい 神田西口 or 渋谷 郭政良系=神田/新橋、矢場系=渋谷。味の方向性が異なる
大阪で食べたい 大阪駅前第2ビル店 今池本店系列。関西唯一の味仙
飛行機の前後 セントレア店 矢場味仙系列。名古屋旅行の最後に〆られる
深夜に食べたい 郭政良味仙 豊田店 24時間営業。深夜の衝動を受け止めてくれる

よくある質問

味仙と矢場味仙は経営が違うの?

はい、完全に別経営です。味仙 今池本店は郭明優氏が1962年に開業(2023年逝去後は長男・郭幸治氏が継承)、矢場味仙は長女・早矢仕黎華氏が1981年に下坪店を開業し1999年に矢場店をオープン。それぞれ独立した経営体として店舗を運営しています。味仙グループは全部で5系統あり、味付けも価格も独自です。

どの味仙が一番辛い?

一般的には矢場味仙が最も辛いとされています。恵那産の「あじめこしょう」を使用し、にんにくも多めに使うため、辛さとパンチの総量では矢場味仙がトップ。ただし、唐辛子のストレートな辛さなら今池本店のほうが強いという意見もあり、「辛さの種類が違う」というのが正確な答えです。

台湾ラーメンの「アメリカン」「イタリアン」って何?

アメリカンは辛さ控えめの薄味バージョン。名前の由来はコーヒーのアメリカンで、「薄い=辛さ控えめ」という連想です。イタリアンは辛さ増しバージョンで、イタリア料理が唐辛子を多用することから名付けられました。さらに上のアフリカン(灼熱の大地)、最上級のエイリアン(地球外の辛さ)まであります。初めてなら通常の台湾ラーメンかアメリカンから試すのがおすすめです。

味仙のカップ麺はどの系列の味?

ファミリーマートで販売されている「味仙本店監修 台湾ラーメン」は、今池本店(長男系)の監修です。矢場味仙や郭政良味仙の味とは異なるので、自分が好きな系列を把握してから買うのがおすすめ。カップ麺の詳細についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

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予約はできる?

味仙は基本的に予約不可の店舗がほとんどです。今池本店も矢場味仙も、基本的には先着順。ただし大人数の宴会利用の場合は事前に電話で相談できることがあります。平日の17時〜18時頃なら比較的空いていることが多いので、行列を避けたい方は早めの時間帯を狙いましょう。

名古屋以外でも「あの味」は食べられる?

東京では郭政良味仙が神田と新橋に、矢場味仙が渋谷に出店しています。大阪では今池本店系列が梅田の駅前第2ビルに出店。ただし、各系列の味は異なるため、「名古屋で食べたあの味」を求めるなら系列を確認してから行くことが重要です。

まとめ|味仙は「5つの味仙」を食べ比べて初めてわかる

「味仙に行ったことがある」という人は多くても、「5系統の味仙を食べ比べた」という人は少ないはず。同じ「台湾ラーメン」でも、今池本店の唐辛子ストレート、矢場味仙のにんにくパンチ、郭政良味仙の繊細なマイルド、藤が丘の鶏ガラバランス、日進竹の山の塩台湾——5つの台湾ラーメンには、それぞれの店主の「これが最高の台湾ラーメンだ」という哲学が詰まっています。

1945年に小さな中華料理店「万福」から始まった郭一族の物語は、80年以上の時を経て、名古屋を代表する食文化へと成長しました。5人の子どもたちが「同じルーツから出発して、それぞれの最高を追求した」結果生まれた5つの台湾ラーメンは、名古屋という街の懐の深さそのものです。

名古屋観光で味仙に行くなら、1軒だけで済ませるのはもったいない。ランチに今池本店で元祖の味を知り、ディナーに矢場味仙のにんにくパンチを体感する——そんな「味仙食べ比べの旅」をしてみてはいかがでしょうか。きっと、名古屋の食文化の奥深さに驚くはずです。

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ラーメンの「知らなかった!」を届ける雑学・トリビア特化メディア。スープの製法から麺の加水率、地域ごとの系譜まで、一杯の向こう側にある物語を掘り下げます。

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