「豚に恋してる」という店名を検索して、この記事にたどり着いた方は、おそらく歌舞伎町か蕨で見かけたあの二郎系の看板が気になっているはずです。豚のイラストとポップな店名、券売機で全部済むという噂。行ってみようと思って調べたら情報が古いものばかりで、結局いまどうなっているのかがわからない——そんな状態ではないでしょうか。
先に結論をお伝えします。ラーメン豚に恋してるは、2024年11月に新宿歌舞伎町、同年12月に埼玉・蕨と2店舗を展開した二郎系インスパイアのブランドですが、2026年8月現在、どちらの店舗も「豚に恋してる」としては営業していません。蕨店は2025年10月に別ブランドへ転換し、歌舞伎町店も2026年1月に幕を閉じました。つまり、いま食べに行くことはできません。
ただ、この店が二郎系の歴史に残したものは決して小さくありません。「コールを声に出さない二郎系」という思想を、券売機のタッチパネルで徹底的に実装した店だったからです。この記事では、豚に恋してるという一杯が何を目指し、何を残し、なぜ短命だったのかを、公式リリースと店舗記録から丁寧に追いかけます。そのうえで、歌舞伎町でいま同じ渇きを満たせる店も具体的に紹介します。
・「豚に恋してる」の歌舞伎町店・蕨店それぞれの開店から幕引きまでの全経緯
・声を出さずに済む券売機コール方式が、二郎系初心者に何をもたらしたか
・豚恋ラーメンの麺量・価格を同価格帯チェーンと並べた比較データ
・歌舞伎町で「豚恋の代わり」になる現役3店の選び方
ラーメン豚に恋してるとは何だったのか|歌舞伎町に14か月だけ灯った二郎系

2024年11月18日、居酒屋の厨房とつながった二郎系が生まれた
ラーメン豚に恋してるの1号店が新宿歌舞伎町にオープンしたのは2024年11月18日(月)のことです。運営は株式会社FS.shakeという飲食企業で、ラーメン専業ではなく居酒屋業態を柱にしてきた会社でした。歌舞伎町店は「飲飲酒場 新宿歌舞伎町店」の系列店として、奥の厨房と一部がつながった構造で営業していたことが、開店初日の来店記録に残されています。
二郎系の新店といえば、ラーメン専門の職人が独立して開くパターンが一般的です。そこへ居酒屋グループが参入し、しかも歌舞伎町という一等地に構えた。この時点ですでに異色でした。営業時間は11:00〜翌5:00。深夜も朝方も動き続ける街に合わせ、始発待ちの時間帯までニンニクの香りを漂わせる設計です。
店名の由来は公式に語られていませんが、二郎系のアイコンである「豚」(分厚いチャーシュー)への偏愛をそのまま屋号にしたと読むのが自然でしょう。二郎系の店名は「豚」の一字を掲げるものが多いなか、恋という情緒的な言葉を足した屋号は、それだけで記憶に残りました。
看板メニュー「豚恋ラーメン」1,000円という値付けの意味
オープン時の主力は豚恋ラーメンで、価格は1,000円(税込)でした。オープン時の公式プレスリリースによれば、脂の甘みがある豚バラと、旨味が凝縮された豚ウデという2種類のチャーシューを載せる構成です。二郎系の豚は1種類の部位を厚く切るのが定石ですから、開店時点から「2種の豚」を打ち出したのは明確な差別化でした。
1,000円という値付けも当時としては攻めた設定ではなく、むしろ歌舞伎町の相場に沿った現実的な線です。二郎系は長く「安く大量に」の代名詞でしたが、2024年の東京では小麦・豚肉・人件費の上昇で1,000円前後が新しい標準になりつつありました。豚に恋してるは、その転換点にちょうど生まれたブランドだったといえます。
もう一枚の看板が豚恋まぜそばです。当時の記録では1,000円とされ、ラーメンと同じ価格帯で汁なしを選べる構成でした。二郎系の汁なしは店によって扱いが大きく異なりますが、開店当初からラインナップに組み込んでいた点に、まぜそば需要への読みが見て取れます。
蕨店は「駅前徒歩1分」という二郎系らしからぬ立地だった
2号店の蕨店は、歌舞伎町店のわずか2週間後、2024年12月1日(日)にオープンしました。蕨店の公式リリースによると、JR蕨駅西口から徒歩1分の駅前ロータリー正面という立地で、営業時間は11:00〜24:00、全面禁煙でした。
二郎系の店は、家賃を抑えるために駅から離れた路面や雑居ビルの奥に入るのが定番です。行列が長くなっても近隣に迷惑がかかりにくいという事情もあります。それを真正面から覆し、駅前ロータリーに面した1階に構えたのが蕨店でした。ここにも「二郎系を怖くない食べ物にする」という運営の意思が表れています。
蕨は二郎系の激戦区でもあります。周辺には二郎インスパイアの有名店が複数あり、後発のブランドが真正面から挑む形になりました。駅前徒歩1分という好条件は、同時に高い家賃と厳しい競争を意味していたのです。
2026年1月16日、看板は静かに下りた
結末から言えば、このブランドは長くは続きませんでした。蕨店は2025年10月5日に別ブランドへ切り替わり、歌舞伎町店も2026年1月16日をもって営業を終えています。1号店の開店から数えて約14か月という短い灯火でした。
ラーメンデータベースや食べログでも両店には閉店の表示が付いており、2026年8月現在、「ラーメン豚に恋してる」という屋号の店舗は確認できません。検索結果には開店当時の食レポやグルメ記事が数多く残っているため、「まだ営業している」と誤解しやすい状態が続いています。
- 2024年11月18日:新宿歌舞伎町店がオープン。券売機で全カスタムを選ぶ二郎系として始動
- 2024年12月1日:蕨駅西口に蕨店がグランドオープン。2店舗体制へ
- 2025年3月1日:全店メニュー刷新。微乳化スープへ変更し、トロ肉豚恋ラーメンなどを追加
- 2025年10月5日:蕨店が麺屋 音 蕨店へブランド変更
- 2026年1月16日:歌舞伎町店が閉店し、ブランドとしての歴史を終える
券売機で「コール」が完結する仕組みは何が画期的だったのか
声に出さない二郎系という発想の転換
豚に恋してるを語るうえで外せないのが、注文方式です。二郎系といえば、着丼直前に店員から「ニンニク入れますか?」と問われ、「ニンニクアブラマシで」などと即答するコールが付き物でした。この数秒の受け答えが、初心者にとっては最大の心理的ハードルになっています。
豚に恋してるは、この会話をまるごと券売機に移しました。公式リリースにも「ニンニクや野菜の量、脂の加減まで全て券売機で簡単に選べるシステム」と明記されており、実際に訪れた人の記録でも、食券購入時に無料トッピングの量を指定する方式だったことが確認できます。着席してから一言も発さずに、自分好みの一杯が出てくるわけです。
これは単なる省力化ではありません。二郎系の参入障壁を、味ではなくオペレーションの側から下げたという点に価値がありました。歌舞伎町という土地柄、外国人観光客や深夜帯の一見客が多いことを考えれば、言語と作法の壁を同時に取り払うこの方式は理にかなっています。
ニンニク・ヤサイ・アブラ・カラメの4項目をタッチパネルで指定する
券売機で選べたのは、二郎系の基本4項目です。ニンニクの有無と量、野菜(もやしとキャベツ)の量、アブラ(背脂)の量、そしてカラメ(カエシ=タレの濃さ)。これらをタッチパネル上で選び、食券を店員に渡せば注文が完了します。
この方式の利点は、選び直しができることにあります。口頭のコールは一発勝負で、言い間違えても訂正しづらい空気があります。画面なら押し直せますし、各項目の選択肢が一覧で見えるため「そもそも何が増やせるのか」も同時に理解できます。初めて二郎系に触れる人にとって、これは大きな安心材料でした。
一方、コール文化には「その場の緊張感も含めて二郎系」という美学があります。豚に恋してるが選んだのは、その美学を手放してでも間口を広げる道でした。二郎系のカスタム項目そのものを詳しく知りたい方は、アブラとカラメの正体を解説した記事も参考になります。

ラーメン二郎のカウンターで、店員さんから「ニンニク入れますか?」と聞かれる。この一言が、実はニンニクだけを聞いているわけではないことをご存じでしょうか。あの問い…
コールを券売機に移す方式は、豚に恋してるだけの発明ではありません。近年の二郎系インスパイア店では「食券機で無料トッピングまで確定させる」設計が徐々に広がっています。理由は初心者対策だけでなく、ピーク時の提供リズムが崩れにくいから。厨房は着丼前に問いかける必要がなくなり、麺上げのタイミングに集中できます。接客の負担を減らす仕組みが、結果として味の安定にもつながっているわけです。
失敗パターン①:コールなしの店で「ニンニクマシで」と言ってしまう
券売機方式の店で起きがちな失敗が、着丼直前にコールを口にしてしまうケースです。二郎系に慣れた人ほど、体が反射的に反応します。ところが券売機で指定済みの店では、そのタイミングで店員が問いかけてこないため、宙に浮いた言葉だけが残ります。
原因は「二郎系=必ずコールがある」という思い込みです。対策は単純で、入店前に券売機の画面を見ること。無料トッピングの選択ボタンが画面上にあれば、その店はコール不要です。逆に食券が「ラーメン」一種類しかなければ、着丼直前のコールがある可能性が高いと判断できます。
もう一つの対策は、食券を渡すときに店員の反応を見ることです。券売機方式の店では、食券を受け取った時点で伝票にカスタム内容が反映されます。何も聞かれなければ、そのまま黙って待てばよいというサインです。この見極めができるだけで、初訪問の店での気まずさはほぼ消えます。
深夜帯と観光客を取り込んだオペレーション設計
歌舞伎町店が11:00〜翌5:00という営業時間を組めたのも、注文方式の簡素さと無関係ではありません。深夜帯は人員を厚く配置しづらい時間帯です。コールのやり取りが不要なら、少人数でも回せます。
加えて、歌舞伎町には言語も食習慣も異なる客が集まります。画面上で量を選ぶ方式なら、言葉が通じなくても意思が伝わります。実際、近年の歌舞伎町は二郎系の新規出店が相次いでおり、深夜まで営業する店がしのぎを削る構図になっています。
ただし、この設計は諸刃の剣でもありました。オペレーションを簡素化して間口を広げるほど、店は「便利な二郎系」として横並びで評価されやすくなります。味そのもので抜きん出た印象を残せなければ、記憶に残らないまま流れていく——それが激戦区の現実です。
豚恋ラーメンという一杯を分解する

2025年3月、スープは「微乳化」へ舵を切った
豚に恋してるは、開店から約4か月後の2025年3月1日に全店でメニューを刷新しています。刷新時の公式リリースによれば、スープは骨の旨味を強調した微乳化スープへ変更され、カエシのキレとパンチを際立たせる設計に変わりました。
二郎系のスープは、豚骨の脂とゼラチンがどれだけスープと混ざり合っているかで大きく2系統に分かれます。白濁してとろみのある乳化タイプと、澄んで醤油が前に出る非乳化タイプです。微乳化はその中間で、コクを残しつつ後味を重くしない、いわば折衷の設計といえます。
興味深いのは、開店当初の来店記録には「ど乳化」と評されるほど混ざりの強いスープだったという証言が残っている点です。つまりこの店は、わずか4か月で濃厚寄りから中庸寄りへ路線を修正したことになります。深夜帯に何杯も回転させる立地で、重すぎるスープが足かせになったという判断だったのかもしれません。乳化と非乳化の違いを深掘りすると、この修正の意味がよりはっきり見えてきます。
極太縮れ麺と300gという設計思想
麺は極太縮れ麺で、公式リリースでも「ボリュームたっぷりの極太縮れ麺はスープをしっかり引き寄せる」と説明されていました。当時の記録によれば、標準の豚恋ラーメンで300g、ミニで150g、超で450gという3段構成です。
二郎系の麺は、平打ちに近い角ばった断面のものが主流です。縮れが加わると、スープの持ち上げが増えると同時に、噛みごたえの表情が変わります。来店記録には「ワシモチ食感」「ムチっとした太麺」といった評が並んでおり、二郎直系のゴワゴワした食感とはやや異なる方向を狙っていたことがうかがえます。
注目したいのは、標準サイズが300gだった点です。二郎系チェーンの標準は250g前後が多く、300gは一段重い設定になります。この一杯を最後まで気持ちよく食べ切れるかどうかが、リピートを左右する分かれ目でした。
豚バラと豚ウデ、2種のチャーシューを載せた理由
豚に恋してるの個性が最も出ていたのが、2種類のチャーシューです。脂の甘みを持つ豚バラと、旨味が詰まって噛みごたえのある豚ウデ。2025年3月の刷新では、この2種を各3枚ずつ載せたトロ肉豚恋ラーメンも登場しました。
二郎系の豚は、大きな塊肉をスープで長時間煮込み、注文ごとに切り出すのが基本です。部位を分けるということは、火入れの管理も切り出しも2系統になるということで、手間は確実に増えます。それでも2種を維持したのは、屋号に「豚」を掲げた店としての矜持だったのでしょう。
ただし来店記録を追うと、豚の評価は一定ではありませんでした。「ホロホロで美味しいが小ぶり」「ペラペラだった」という声が残っており、切り出しの厚みや当たり外れが課題として指摘されています。二郎系において豚は看板であり、同時に品質のばらつきが最も出やすい要素でもあります。豚に恋してるが挑んだのは、その難所そのものでした。
まぜそば・豚坦々・焦がしニンニクつけ麺という広がり
刷新後のラインナップには、二郎系の枠を少し外れるメニューも並びました。汁なしの豚恋まぜそばに炙りチーズを載せた一品や、味変アイテムとして導入されたにぼし酢がその例です。酢で二郎系のスープを軽くする発想は、乳化スープと相性のよい定番テクニックでもあります。
さらに、店舗ごとの限定メニューも設けられていました。歌舞伎町店は汁なし担々麺を二郎系にアレンジした豚坦々、蕨店はマー油の香る焦がしニンニクつけ麺。2店舗しかないブランドで、あえて店舗限定を設けたのは、両店をはしごする楽しみを作る狙いだったと考えられます。
この多角化は、裏を返せば「豚恋ラーメン一本では勝負しきれない」という判断でもあります。二郎系は看板の一杯で殴り合う世界です。メニューを増やして客層を広げる戦略は、居酒屋業態を得意とする運営らしい発想でしたが、二郎系の文脈では諸刃でもありました。
価格と麺量で読み解く、豚恋のポジション
1,000円で300g|同価格帯チェーンとの比較データ
豚に恋してるの立ち位置を数字で確かめてみます。ここでは、同じ歌舞伎町エリアで営業する二郎系チェーン「ラーメン豚山」の公式メニューと、豚に恋してるの当時の記録を並べます。価格の段が3段とも一致するという、偶然とは思えない構図が見えてきます。
| サイズ | 豚に恋してる(当時) | ラーメン豚山(公式) |
|---|---|---|
| 小さいサイズ | ミニ豚恋ラーメン 150g/950円 | ミニラーメン 125g/950円 |
| 標準サイズ | 豚恋ラーメン 300g/1,000円 | 小ラーメン 250g/1,000円 |
| 大きいサイズ | 超豚恋ラーメン 450g/1,100円 | 大ラーメン 375g/1,100円 |

3段すべてで価格が一致し、麺量は豚に恋してるが上回ります。ミニ豚恋ラーメン・超豚恋ラーメンの価格は当時の店舗記録に基づく数値のため参考値として見てほしいのですが、標準サイズ同士の比較は1,000円という同じ金額で50gの差という構図です。量で選ぶなら、豚恋は分のよい一杯でした。
ミニ150g・標準300g・超450gという3段構成が意味するもの
豚恋のサイズ展開は、150g刻みで3段という素直な設計でした。この刻み方には合理性があります。150gは一般的なラーメン一杯の麺量に近く、300gはその倍、450gはさらに1.5倍。自分がどのくらい食べられるかを、普段の一杯を基準に逆算しやすいのです。
ただし、来店記録には「小は150g、中間が欲しい」という指摘も残っていました。150gでは物足りないが300gは重い、という層の受け皿がなかったわけです。豚山が125g・250g・375gという刻みを採り、さらに麺増し125gを100円で用意しているのと比べると、調整の自由度で一歩譲る形でした。
麺量の刻み方は、単なるメニュー表の問題ではありません。食べ切れずに残す体験は、その店への再訪をほぼ確実に遠ざけます。二郎系のように「量」がアイデンティティになっているジャンルほど、刻みの設計が客の定着率を左右します。

「二郎系ラーメンって気になるけど、なんか怖い……」そんなふうに思ったことはありませんか。独特のルール、無言の圧、常連だけが知る暗黙の了解。二郎系には確かにそうい…
実は、二郎系はもう「安いラーメン」ではなくなっている
意外と知られていないのですが、二郎系=コスパ最優先という図式は、すでに過去のものになりつつあります。豚に恋してるの標準が1,000円、豚山の小ラーメンも1,000円。豚山で豚を増やした小ぶたなら1,250円、そこにライス150円を足せば、二郎系1食の会計はさらに膨らみます。
背景にあるのは、豚バラ肉と小麦粉の価格上昇、そして深夜帯を含む人件費です。大量の野菜と分厚い豚を載せる二郎系は、原価構造が食材価格の変動をそのまま受けます。かつて「学生の味方」だったジャンルが、いまや一食1,000円台の選択肢になっているわけです。
この視点で見ると、豚に恋してるが1,000円で300gを出していたことの意味が変わります。量で価値を訴えるのが年々難しくなる市場で、あえて量を積んだ。その挑戦の重さが、価格表の数字から透けて見えてきます。
なぜ2店舗とも消えたのか|跡地から読む閉店の力学

蕨店は「閉店」ではなくブランド変更だった
まず正確に押さえておきたいのが、蕨店の顛末です。蕨店は店舗そのものが畳まれたわけではなく、2025年10月5日に「麺屋 音 蕨店」へブランド変更されました。同じ住所、同じ建物の1階で、看板とメニューだけが入れ替わった形です。
麺屋 音は北千住に本店を構える濃厚煮干しの人気店で、柏・南越谷・人形町・練馬などにも展開しています。二郎系から煮干しへ——ジャンルとしては真逆に近い転換ですが、駅前徒歩1分という好立地を活かすなら、より広い層に届くジャンルへ振り直すのは経営判断として理解できます。
現在この場所で味わえるのは、看板の元祖濃厚煮干しそばを中心とした煮干しラーメンです。価格は990円程度とされていますが、メニューは入れ替わることがあるため、訪問前に最新情報を確認するのが確実です。
| 住所 | 〒335-0004 埼玉県蕨市中央1-2-1 須賀家ビル1階 |
| 電話番号 | 048-299-4883 |
| アクセス | JR蕨駅から109m |
| 駐車場 | 駐車場なし |
歌舞伎町という一等地で、深夜営業を続ける難しさ
歌舞伎町店については、閉店理由の公式発表は確認できていません。ただ、この街の構造から見える事情はあります。歌舞伎町一丁目は都内でも家賃水準が高いエリアで、加えて11:00〜翌5:00という長時間営業は、人員シフトの負担が大きくなります。
深夜帯の二郎系は、単価と回転の両立が難しい業態です。夜間は客足が波打ち、仕込みの量を読み違えれば廃棄が出ます。逆に絞りすぎれば売り切れで機会損失になります。この読みの精度は、ラーメン専業で長年やってきた店ほど高い傾向があります。
そして歌舞伎町は、二郎系の供給が急増したエリアでもあります。2025年7月には別の二郎系が近隣に開店し、2026年6月には大手チェーンも歌舞伎町に出店しました。後発ブランドが14か月で通り過ぎるだけの密度が、この街には生まれていたのです。
「閉店=味が悪かった」と結びつけるのは早計です。飲食店の閉店理由は、賃料改定・人員確保・運営会社の事業再編・より条件のよい業態への切り替えなど、味以外の要因が大半を占めます。実際、蕨店は閉店ではなくブランド変更であり、店舗としては現在も営業が続いています。閉店情報を見たときは、「店が消えた」のか「看板が変わった」のかを区別して読むと、街の動きが正確に見えてきます。
失敗パターン②:古い記事を信じて、閉店した店に向かってしまう
豚に恋してるを検索すると、いまも開店当時の食レポやグルメ記事が上位に並びます。ここで起きるのが、営業中だと思い込んで現地へ向かってしまう失敗です。歌舞伎町まで足を運んで、シャッターの前で立ち尽くす——実際に起こりうる事態です。
原因は、グルメ記事の多くが開店直後に集中して書かれ、その後は更新されないことにあります。閉店は誰も記事にしないため、検索結果は開店時の情報で固定されてしまうのです。特に開店から1〜2年の新しい店ほど、この情報の非対称が起きやすくなります。
対策は3つあります。第一に、店の公式SNSの最新投稿日を見ること。数か月更新が止まっていれば黄信号です。第二に、ラーメンデータベースや食べログの閉店表示を確認すること。第三に、地図アプリの口コミの最新日付を見ること。直近1か月の投稿があれば、まず営業しています。この3点を30秒で確認するだけで、無駄足はほぼ防げます。
居抜きとブランド転換が当たり前になった二郎系市場
豚に恋してるの2店舗が辿った道は、決して特殊ではありません。近年の二郎系は、既存店舗の設備をそのまま使う居抜きでの出店と、不振業態からのブランド転換が高速で回るマーケットになっています。
実際、歌舞伎町で2025年に開店したある二郎系は、千代田区神田小川町からの移転でした。同じ運営が場所を移して再挑戦する動きも、すでに珍しくありません。二郎系は厨房設備の要件が特殊なため、二郎系の跡地には二郎系が入りやすいという構造もあります。
この流動性の高さは、食べ手にとっては両義的です。新しい一杯に出会える機会が増える一方で、気に入った店が半年後には別の看板になっている可能性も高まります。「食べたいと思ったときに食べに行く」——二郎系においては、これが最も実利のある行動指針かもしれません。
歌舞伎町で「豚恋の代わり」を探すなら
直系の緊張感を味わうなら、ラーメン二郎 新宿歌舞伎町店
豚恋の跡を埋める一杯を探すなら、まず候補に挙がるのがラーメン二郎 新宿歌舞伎町店です。二郎系インスパイアの源流である直系店で、現在地では2016年10月から営業しています。カウンター14席という小さな箱で、深夜帯まで灯りがともる歌舞伎町らしい一軒です。
この店には、豚に恋してるとは正反対の作法があります。コールは着丼直前に1回だけ。麺のかたさを変えたいときは、食券を折り曲げて意思表示するというルールが店内に掲示されています。券売機で全部済ませる方式に慣れた人には、最初の一杯は緊張するはずです。
ただ、その緊張感こそが二郎の文化でもあります。なお2024年5月に厨房から火災が発生して休業しましたが、同年9月28日に営業を再開しました。営業時間や休業は変動しうるため、訪問前の確認を推奨します。
| 住所 | 〒160-0021 東京都新宿区歌舞伎町2-37-5 日新ビル1階 |
| 電話番号 | 03-3205-1726 |
| アクセス | 西武新宿駅から178m |
| 駐車場 | 駐車場なし |

歌舞伎町のど真ん中に、日付が変わってもなお湯気を上げ続けるラーメン店があります。ラーメン二郎 新宿歌舞伎町店。西武新宿駅の北口を出て1分、雑居ビルの1階でカウン…
初心者でも構えずに入れる、ラーメン豚山 歌舞伎町店
「券売機で選べる気軽さ」という点で豚恋に最も近いのが、ラーメン豚山 歌舞伎町店です。公式店舗ページによれば2026年6月26日のオープンで、カウンター18席、営業時間は月〜日 11:00〜22:00となっています。
豚山は全国56店舗を展開するチェーンで、価格と麺量が全店で統一されているのが強みです。小ラーメン1,000円で麺250g、控えめにいくならミニラーメン950円で125g、しっかり食べるなら大ラーメン1,100円で375g。豚を増やしたい人は小ぶた1,250円という選択肢もあります。
豚恋の300gに慣れていた人には小ラーメンの250gがやや軽く感じられるかもしれませんが、その場合は麺増し125g(100円)で調整できます。豚に恋してるにはなかった「中間の刻み」が用意されているのは、チェーンならではの利点です。
| 住所 | 〒160-0021 東京都新宿区歌舞伎町1-15-2 1F |
| 営業時間 | 月〜日 11:00〜22:00 |
| 公式サイト | 公式サイト |
ほぐし豚という別解、BUTAKIN 新宿歌舞伎町店
もう一軒、豚の解釈が独特な店がBUTAKIN 新宿歌舞伎町店です。2025年7月1日オープンで、千代田区神田小川町からの移転組。20席の店内で、繊維に沿ってほぐれる仕上げのチャーシューと乳化した豚スープを組み合わせた一杯を出しています。
ブロック肉を厚切りにする二郎系の定番に対して、繊維がほぐれる方向へ火入れを振ると、麺への絡み方が変わります。塊を噛みしめる快感は減りますが、スープと麺と肉が一体になって口に入る。好みははっきり分かれるタイプの一杯です。
豚に恋してるが「2種の部位」で豚を語ろうとしたのに対し、BUTAKINは「火入れの質感」で語ろうとしている。同じ歌舞伎町の二郎系でも、豚へのアプローチがここまで違うのは面白いところです。価格やメニューは変動する可能性があるため、店頭の券売機で確認してください。
| 住所 | 〒160-0021 東京都新宿区歌舞伎町1-11-8 TC第7歌舞伎町ビル1F |
| アクセス | 西武新宿駅から277m |
| 駐車場 | 駐車場なし |
次の一杯で後悔しないための、二郎系の読み方
麺量表記は「茹で前」が基本という前提を知る
二郎系のメニューに書かれた麺量は、原則として茹でる前の重さです。茹で上がると水を吸って重量は倍近くになりますから、250gの表記は茹で上がりで500g前後の麺が丼に入るという意味になります。
この前提を知らないまま「普段のラーメンが150gくらいだから250gなら少し多いだけ」と考えると、着丼した瞬間に判断ミスに気づきます。豚に恋してるの標準300gは、茹で上がりでさらに重量感のある一杯だったわけです。
「二郎系はどこも同じ量」と思われがちですが、店によって標準サイズの麺量は大きく異なります。豚山の小ラーメンは250g、豚に恋してるの標準は300gでした。同じ「小」「並」という表記でも、実際の量には50g以上の開きが出ることがあります。初訪問の店では、必ずメニューのグラム表記を確認する——これだけで食べ残しのリスクは大きく下がります。
シーン別|あなたに合う二郎系の選び方
二郎系が初めての人は、券売機でトッピングを選べるチェーン系から入るのが無難です。豚山のようにサイズと量が明示され、麺増しで微調整もできる店なら、失敗の幅が小さくなります。最初の一杯は、標準より一段小さいサイズを選ぶのが賢明です。
深夜に食べたい人は、営業時間の確認が最優先になります。歌舞伎町は深夜営業の二郎系が集まる稀有なエリアですが、店ごとに終了時刻は異なります。豚山 歌舞伎町店のように11:00〜22:00で閉まる店もあるため、「歌舞伎町なら朝までやっている」という思い込みは危険です。
作法込みで二郎を体験したい人は、直系店に足を運ぶ価値があります。コール1回のルール、食券を折り曲げる合図、席の詰め方。これらの所作は、二郎という文化そのものです。事前に注文の流れを頭に入れておけば、緊張は半分になります。
閉店・移転を30秒で見抜くチェック手順
二郎系は開店も閉店も速いジャンルです。訪問前の確認を習慣にするだけで、無駄足は避けられます。手順は3つ。①公式SNSの最新投稿日を見る、②ラーメンデータベースや食べログの閉店表示を確認する、③地図アプリの口コミ最新日付を見る。
特に②は有効です。ラーメンデータベースは店舗情報にブランド変更や移転の履歴が併記されることがあり、豚に恋してる 蕨店のページには「麺屋 音 蕨店へブランド変更」という注記が残っています。単なる閉店なのか、屋号だけ変わったのかが、この一行でわかります。
ラーメンデータベースの店舗ページには「このお店は『○○』から移転しました」「『○○』跡室」といった注記が入ることがあります。これは同じ物件を次の店が引き継いだ痕跡で、街の新陳代謝を追う手がかりになります。BUTAKIN 新宿歌舞伎町店のページには複数の前テナント名が並んでおり、歌舞伎町という土地の回転の速さがそのまま記録として残っています。店の履歴を読むと、街の経済が見えてくるわけです。
まとめ
ラーメン豚に恋してるという店を振り返ると、一貫していたのは「二郎系を怖くない食べ物にする」という姿勢でした。コールを券売機に移し、駅前徒歩1分に構え、まぜそばや担々麺で入口を広げる。二郎系の作法を守ることより、初めての人が一歩を踏み出せることを優先した設計です。14か月という短い期間でしたが、その思想は歌舞伎町の他店にも確実に受け継がれています。もし「あの店に行ってみたかった」という気持ちが残っているなら、まずは券売機でトッピングを選べる豚山 歌舞伎町店で、二郎系の一杯を体験してみてください。豚恋が広げようとした間口が、そこにも同じように開いています。
なお、営業時間・価格・メニューは変更されることがあるため、訪問前に各店の公式情報でご確認ください。

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