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横浜らーめん山本家は朝10時からが本番|新宿西口・700円の創業当時価格とライスの流儀

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新宿西口の雑踏を歩きながら「濃い豚骨醤油が食べたい」と思ったとき、選択肢が多すぎて逆に決められない——そんな経験はないでしょうか。家系を名乗る店は新宿だけでもいくつもあり、どこも似たような看板を掲げています。

結論から言えば、横浜らーめん山本家は「朝10時に開き、深夜まで灯り続ける家系」という一点で、新宿西口のほかの店とはっきり役割が違います。とくに営業開始からの1時間は創業当時価格の700円でらーめんが提供され、ライスが無料になるという独自の仕掛けを持っています。ここを知っているかどうかで、この店の使い勝手はまるで変わってきます。

この記事では、2021年8月10日の開店から積み上げてきた山本家の一杯を、メニュー構成・お好みの指定方法・麺とスープの設計・ライスの使い方まで分解していきます。家系そのものの成り立ちにも触れるので、初めて家系に挑む人も、すでに何十杯も食べてきた人も、カウンターで語れる話が増えるはずです。

📌 この記事でわかること
・横浜らーめん山本家の立地・席数・支払い方法という基本情報
・営業開始の1時間だけ適用される700円と無料ライスの仕組み
・らーめん・特選らーめん・チャーシュー麺・半らーめんの選び分け
・麺の硬さ/味の濃さ/油の量を初回でどう指定すべきか
目次

横浜らーめん山本家は新宿西口で「朝から灯る家系」だった

横浜らーめん山本家は新宿西口で「朝から灯る家系」だったの解説画像

新宿という街の家系事情を語るうえで、山本家の立ち位置ははっきりしています。深夜営業の店は珍しくありませんが、朝10時という開店時刻と深夜24時までという営業時間を両立させている家系は、西口界隈では限られます。まずはこの店の骨格から押さえていきましょう。

2021年8月10日、再開発のただ中に生まれた一杯

山本家が新宿西口に開店したのは2021年8月10日です。新宿駅西口一帯は小田急百貨店本館の営業終了や新宿ミロードの閉館といった大規模再開発の渦中にあり、街の風景が数年単位で塗り替わっている時期でした。その只中に、横浜家系という「変わらないこと」を売りにするジャンルの店が腰を据えたわけです。

家系そのものの発祥は1974年、吉村実氏が横浜・新杉田の産業道路沿いに開いた吉村家にさかのぼります。豚骨と鶏ガラのスープに濃い醤油ダレを合わせ、鶏油を浮かせる——この設計が半世紀にわたって受け継がれてきました。山本家もその系譜に連なる一軒で、屋号に「横浜らーめん」と掲げているのはその出自を明示する意思表示です。

開店から数年が経ち、西口の再開発は今も続いています。ビルが建て替わっても麺をすする行列は消えない、というのがこのエリアの面白いところで、山本家はその小さな定点観測地点になっています。

京王モール地上2出口から徒歩約1分という距離感

立地の強さは数字に表れます。アクセスは新宿駅京王モール地上2出口から徒歩約1分、JR新宿駅からは徒歩2分、都営大江戸線の新宿西口駅からは徒歩3分という位置関係です。改札を出てから麺が目の前に届くまでの時間が短い、というのは激戦区では決定的な武器になります。

新宿西口の飲食店は、小滝橋通り沿い・思い出横丁・ガード下と、エリアごとに客層が分かれています。山本家がある一帯は、通勤通学で駅を使う人が自然に通り過ぎるラインにあたり、「今日は家系にするか」という思いつきを受け止めやすい場所です。目的地として計画して行く店というより、動線上で捕まえる店だと考えるとイメージしやすいでしょう。

なお、車での来訪は前提にしにくいエリアです。周辺のコインパーキングを使うことになりますが、新宿西口の駐車料金と回転率を考えると、電車でのアクセスが現実的な選択になります。

14席・食券制・現金のみという店の作法

店内は14席。家系らしいカウンター中心の構成で、券売機で食券を買ってから席に着く流れです。ここで押さえておきたいのが支払い方法で、山本家は現金のみの運用です。クレジットカード、電子マネー、QRコード決済はいずれも使えません。

キャッシュレス前提で財布を持たずに出歩く人が増えた今、これは事前に知っておく価値のある情報です。券売機の前で気づいて引き返す、というのは避けたいところでしょう。定休日は設けられておらず、年間を通じて開いているのも使いやすさにつながっています。

14席という規模感は、ピーク時には待ちが出る一方で、回転は速いという性格を生みます。家系は提供が早いジャンルなので、行列の長さの見た目ほどには待たないことが多い、というのが実感に近いところです。

📍 横浜らーめん山本家
住所 東京都新宿区西新宿1-15-13
営業時間 10:00-24:00
定休日 無休
アクセス 新宿駅京王モール地上2出口から徒歩約1分、JR新宿駅徒歩2分、都営大江戸線新宿西口駅徒歩3分
駐車場 コイン駐車場あり(店舗に駐車場なし)
🍜 ラーメン通の豆知識
家系の屋号が「〜家」で揃っているのは、吉村家から独立した店主や、その味に惚れ込んだ店が敬意を込めて「家」を屋号に借りたことに由来します。「横浜らーめん」「横浜家系ラーメン」という冠を付ける店が多いのも、どの系譜の味を出しているのかを看板だけで伝えるための符丁です。

なぜ営業開始の1時間だけ700円になるのか

山本家を語るうえで外せないのが、営業開始直後の時間帯に適用される価格です。ここには単なる割引以上の意味が込められています。

「創業当時価格」という仕掛けの中身

山本家では、営業開始の10時から11時までの時間帯に、創業当時価格のらーめん1杯700円が提供され、さらにライスが無料になります。通常時のらーめん(並)は950円ですから、朝の1時間は明確に違う価格帯で一杯にありつけることになります。

「創業当時価格」という言い方がポイントです。値下げセールではなく、開店当時に掲げていた価格を朝の時間帯だけ復刻する、という建て付けになっています。原材料費の上昇でラーメンの相場が動き続けた数年間を経てなお、当時の数字を看板に残している店は多くありません。

この設計は店側にも合理性があります。ラーメン店にとって朝から昼前は本来もっとも客足が読みにくい時間帯です。そこに明快な理由を作れば、スープを立ち上げた直後の一番いい状態を、空いた客席に乗せて回すことができます。客にとっては価格、店にとっては稼働率——双方にとって噛み合った仕組みだと言えます。

朝に家系を食べる人が増えている背景

朝ラーメンは静岡・藤枝や福島・喜多方といった地域で古くから根づいた文化ですが、東京では長く「夜のもの」でした。それが変わり始めたのは、早朝からの通勤客や夜勤明けの人々、始発で移動するビジネスパーソンといった層が、駅前で温かい食事を求めるようになったからです。

新宿はその需要が全国でも突出して大きいターミナルです。朝の時間帯に開いている店の選択肢は年々増えており、家系のような重量級のジャンルまで朝に並ぶようになったのは、ここ数年の変化と言っていいでしょう。山本家の10時開店は、その流れに乗った判断です。

もっとも、朝から豚骨醤油に鶏油、そしてライスという組み合わせは相応のボリュームです。朝食として選ぶなら、麺量を上げずに並でとどめ、ライスを小さめに取るという調整が現実的な落としどころになります。

失敗パターン①:11時を回ってから並んで肩透かしを食う

もっともありがちな失敗が、「朝なら安いらしい」という情報だけを持って、11時過ぎに店へ向かってしまうケースです。創業当時価格が適用されるのは営業開始から11時までであり、そこを過ぎれば通常の価格に戻ります。

原因はシンプルで、「朝=午前中いっぱい」と読み替えてしまうことにあります。対策も明快です。特典時間帯を狙うなら、開店時刻に合わせて10時台に入店を完了させること。新宿駅からの徒歩時間を逆算すると、駅の改札を10時台の前半に出ていれば余裕があります。

もう一点、朝の時間帯は席数14という規模がボトルネックになりやすい点も頭に入れておきたいところです。休日は特典目当ての来店が重なりやすく、入店までに時間を要することがあります。時間に余裕のない出勤前なら、あえて通常価格の時間帯に回すという判断も十分に合理的です。

⚠️ よくある誤解
「朝の時間帯は味やトッピングが簡略版になるのでは」と考える人がいますが、創業当時価格で変わるのは価格とライスの扱いであって、一杯の構成そのものではありません。逆に、朝の特典目当てで大盛りにすると価格の前提が変わるため、特典を最大限に生かすなら並サイズで組み立てるのが素直な使い方です。

メニューは4本柱|並・中・大と特選の選び分け

メニューは4本柱|並・中・大と特選の選び分けの解説画像

山本家のメニューは複雑ではありません。基本のらーめんを軸に、具材を増やした上位版と、軽量版が並ぶ構成です。サイズは並・中・大の3段階が用意され、目的に応じて組み合わせられます。

らーめん(並)950円が味の基準点

最初の一杯として選ぶべきは、やはりらーめん(並)950円です。中は1050円、大は1150円と麺量に応じて段階が設けられています。海苔・チャーシュー・ほうれん草という家系の三点セットが乗った標準形で、この店の設計思想がもっとも素直に出る一杯です。

家系におけるサイズ選びには一つ注意点があります。麺量を上げてもスープの量は比例して増えるわけではないため、大を頼むと後半にスープが足りなくなりやすいということです。初回は並で店の濃度を確かめ、2回目以降に中へ上げる——この順番が失敗しにくい選び方です。

なお、家系は「ラーメン単体で完結させない」前提のジャンルです。麺量を上げる前に、ライスを組み合わせて総量を調整したほうが、味の面でも満足度の面でも噛み合います。この点は後ほど詳しく扱います。

特選らーめんは海苔の枚数で世界が変わる

特選らーめん(並)1150円は、中が1250円、大が1350円という設定です。特選では海苔が5枚になり、チャーシューも強化されます。家系において海苔の増量は、単なる具材追加ではなく食べ方の選択肢そのものを増やす行為です。

というのも、家系の海苔はスープに浸して麺に巻く、ライスに乗せる、スープを吸わせてそのまま食べるという三通りの使い道があるからです。標準の枚数だと「どれか一つ」を選ばざるを得ませんが、枚数が増えれば全部を試せます。海苔の磯の香りが豚骨醤油のコクと噛み合う瞬間は、家系を食べ慣れた人ほど狙いにいくポイントです。

迷ったときの判断軸は単純で、「今日はライスを頼むか」です。ライスを取るなら海苔が多い特選のほうが遊び幅が広がり、麺だけで完結させるなら標準のらーめんで過不足ありません。

チャーシュー麺は肉で押し切りたい日の選択

チャーシュー麺(並)1300円は、中が1400円、大が1500円です。山本家の価格帯では最上段にあたり、肉の量で満足感を作りにいく構成になります。

家系のチャーシューは、淡麗系の低温調理チャーシューとは設計が異なります。醤油ダレの濃い味に負けないよう、しっかり味を入れた煮豚系が主流で、スープに浸すほどに輪郭が出るタイプです。枚数が増えれば、それを白飯に乗せるという第二の使い道も生まれます。

選び分けの目安としては、麺で満腹になりたいなら並のサイズを上げる、肉で満腹になりたいならチャーシュー麺、という整理が分かりやすいでしょう。スープの濃度は共通なので、どれを選んでも味の骨格は変わりません。

半らーめん800円という軽量オプション

見落とされがちですが、山本家には半らーめん800円という軽量版があります。家系でこのサイズを用意している店は多くありません。

使いどころは主に三つです。一つは、朝や夜食で麺量を抑えたいとき。二つ目は、ライスをしっかり食べたいときに麺を減らして総量を調整するケース。三つ目は、新宿での食べ歩きで一軒目に軽く入る場合です。とくに三つ目は、つけ麺や二郎系の店が密集する新宿という土地柄、実用性の高い選択になります。

家系は一杯のカロリーも塩分も軽くないジャンルです。だからこそ「フルサイズか、行かないか」の二択にしない選択肢があることは、この店を日常的に使ううえで効いてきます。

⚖️ 横浜らーめん山本家 サイズ別価格早見表(ラーメンもぎ調べ・2026年9月時点)
メニュー 並 中 大
らーめん 950円 1050円 1150円
特選らーめん 1150円 1250円 1350円
チャーシュー麺 1300円 1400円 1500円
半らーめん 800円 — —
価格は改定される場合があります。最新の内容は券売機の表示でご確認ください。

「お好み」3項目を初回でどう指定するか

家系の醍醐味であり、初心者がもっとも身構えるのが注文時のカスタマイズです。山本家でも麺の硬さ(硬め/普通/柔らかめ)・味の濃さ(濃いめ/普通/薄め)・油の量(多め/普通/少なめ)を指定できます。それぞれが一杯にどう効くのかを分解しておきましょう。

麺の硬さ:茹で時間が食感と時間経過を決める

麺の硬さは茹で時間の調整です。硬めにすると茹で上がりの芯が残り、スープを吸う速度が遅くなるため、食べ終わりまで食感が保たれます。柔らかめは逆で、麺がスープを抱き込み、味が一体化した状態から食べ始めることになります。

家系で「硬め」を頼む人が多いのは、濃度の高いスープに麺が浸かる時間が長いという構造的な事情によります。ライスを挟みながら食べ進めると、丼の中で麺が待つ時間が生まれるためです。逆に、麺そのものの小麦の風味をしっかり味わいたいなら、普通で茹で上げてもらったほうが素直に出ます。

ここには一つ誤解があります。「硬め=通の頼み方」ではありません。店側は普通で最もおいしくなるよう茹で時間を設計しているのが一般的で、硬めはあくまで食べ方に合わせた調整です。この点は家系の作り手からも繰り返し語られてきたところです。

味の濃さ:醤油ダレの量でスープの性格が変わる

味の濃さは、丼に注ぐ醤油ダレ(カエシ)の量を増減させる指定です。濃いめにすれば塩気と醤油の輪郭が立ち、薄めにすれば豚骨と鶏ガラの出汁の甘みが前に出ます。

山本家のスープは、カエシと豚骨のどちらかが突出して主張するのではなく、両者のバランスを取った設計だと評されています。つまり、このバランスこそが店の狙いだということです。初回に「濃いめ」を入れてしまうと、その設計意図が分からないまま食べ終わることになりかねません。

濃いめが生きるのは、ライスを前提に組み立てる場合です。白飯と一緒にスープを流し込む食べ方では、口の中で味が薄まるため、濃いめのほうが噛み合うことがあります。ライスを頼まない日は普通、頼む日は濃いめ——この切り替えが実用的な運用です。

油の量:鶏油が決めるコクと重さ

油の量は、スープの表面に浮かべる鶏油の量を指します。鶏油は鶏の脂を抽出した香味油で、家系特有の黄金色の膜とコク、そして冷めにくさを生んでいる要素です。

多めにすれば口当たりは厚くなり、香りも強く立ちます。ただし、脂の膜はスープの温度を保つ働きがあるため、多めを選ぶと最後まで熱い状態が続き、食べる速度が落ちる人もいます。少なめにすれば輪郭がすっきりし、朝の一杯や夜遅い時間帯には扱いやすくなります。

組み合わせで最も重くなるのが「濃いめ・多め」で、ここにライスなしという条件が重なると、後半に手が止まりやすくなります。

📌 押さえておきたいポイント
失敗パターン②:初訪問でいきなり「濃いめ・多め・硬め」を指定し、ライスを取らずに大サイズで挑む——これが家系でもっとも後悔しやすい組み立てです。原因は、店ごとに異なる「普通」の基準を知らないまま振り切ってしまうこと。対策は、初回は3項目すべて普通で頼み、その店の中心点を体に入れてから次回に動かすことです。

豚骨醤油と中太ストレート|一杯の設計を分解する

ここからは器の中身に踏み込みます。家系の一杯は、スープ・カエシ・鶏油・麺という4つの層で成り立っており、それぞれに役割が割り振られています。

スープはバランスで勝負する設計

山本家のスープは豚骨をベースにした豚骨醤油で、カエシと豚骨のどちらか一方が強く主張することのない、均衡の取れた味わいだと評されています。家系のなかには豚骨の獣感を前面に出すタイプや、醤油の塩気で押し切るタイプもあり、この振れ幅が系譜ごとの個性になっています。

バランス型の利点は、食べ手を選ばないことです。家系を初めて食べる人にとって、豚骨の香りが強すぎる一杯はハードルになります。一方で濃度を求める常連には、味の濃さと油の量の指定という調整代が用意されている——このつくり分けが、駅前の店として機能する理由です。

豚骨醤油というジャンル自体、1974年の吉村家が「当時流行していた豚骨と醤油をつなぐ」という発想から作り上げたものでした。異なる系統を接続して新ジャンルを立ち上げた、という点で、家系はラーメン史のなかでも屈指の発明と言えます。

📅 横浜家系ラーメンの歩み
  • 1974年:吉村実氏が横浜・新杉田の産業道路沿いに吉村家を創業。豚骨と鶏ガラのスープに濃い醤油ダレ、鶏油という骨格が生まれる
  • 1980年代〜:弟子や常連が「〜家」を名乗って独立。横浜を中心に系譜が枝分かれしていく
  • 1990年代〜:海苔・ほうれん草・チャーシューという三点セットと、お好み注文の文化が定着
  • 2021年8月10日:横浜らーめん山本家が新宿西口に開店

家系の系譜をもう少し深く辿りたい人は、こちらの記事で全体像を整理しています。

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安井製麺の中太ストレートという選択

麺について、山本家は安井製麺のものを使い、中太ストレートでモチモチとした食感に仕上げています。ここは家系好きにとって注目すべき点です。

というのも、家系の麺と言えば酒井製麺の中太麺が代名詞だからです。酒井製麺の麺は「逆切り(縦切り)」と呼ばれる独特の切り出しで知られ、通常の中華麺が幅のほうが厚みより太いのに対し、逆切りでは厚みのほうが幅より太くなります。この断面がスープの持ち上げ方と歯ごたえを決めています。

つまり、別の製麺所の麺を選んでいるということは、その店なりのスープとの噛み合わせを設計しているということです。製麺所の違いは家系を食べ比べるときの重要な軸で、全国の製麺所については全国製麺協同組合連合会の製麺所検索でも地域ごとに調べられます。

海苔・ほうれん草・チャーシューという三点セット

丼に乗るのは、海苔・チャーシュー・ほうれん草。この3つが家系の標準装備として定着したのは、それぞれが明確な役割を持っているからです。

海苔は磯の香りでスープに別方向の旨味を足し、ライスとの橋渡し役も担います。ほうれん草は濃い豚骨醤油のなかで唯一の青い要素で、口の中をリセットする役割です。チャーシューは醤油ダレに負けない味の濃さを持ち、白飯のおかずにもなります。「濃い一杯を最後まで飽きずに食べ切らせる」という目的に対して、三者が分業しているわけです。

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ライスをどう使うか|家系はご飯と組んで完成する

家系を語るうえで、ライスを外すことはできません。山本家はここにも独自の設計を持っています。

食べ放題という選択肢がある意味

通常営業の時間帯、ライスは食べ放題が250円、並が200円、小が150円という設定で提供されています(価格は改定されることがあります)。食べ放題が用意されているのは、家系という料理の構造を考えれば理にかなった措置です。

濃い豚骨醤油のスープは、それ単体で飲み続けると塩気が蓄積します。白飯を挟むことで口の中がリセットされ、次の一口が新鮮に感じられる——この往復運動こそが家系の食べ方の中心にあります。麺を大盛りにするより、並の麺にライスを添えたほうが、同じ満腹でも味の満足度が高くなりやすいのはこのためです。

とはいえ、食べ放題という言葉に引っ張られる必要はありません。おかわりの権利を買うというより、自分の食べる量を先に決めて選ぶほうが、結果的に気持ちよく食べ終われます。

海苔ライスという定番の食べ方

家系におけるライスの使い方には、いくつかの定番があります。もっとも知られているのが海苔ライスで、海苔をスープに浸して白飯に巻きつけ、ひと口で食べる方法です。スープを吸った海苔が飯を包む瞬間の香りは、家系を食べる理由の一つに数えられます。

ほかにも、チャーシューを飯に乗せてスープをひと匙かける、ほうれん草を飯と一緒に食べる、といった組み合わせがあります。いずれも卓上の調味料を足す前に試したい基本形です。

このとき、麺を硬めにしておくと丼の中で麺が待てるため、ライスとの往復がしやすくなります。お好みの指定は、ライスを頼むかどうかとセットで考えると筋が通ります。

朝の時間帯はライス無料という強み

前述のとおり、営業開始の時間帯はらーめんが創業当時価格の700円になり、ライスが無料で付きます。つまり、家系の本来の食べ方である「麺とご飯の往復」を、もっとも取り組みやすい条件で試せる時間帯ということです。

家系に慣れていない人にとって、初回からライスを追加するのは判断が難しいものです。その心理的な壁が取り払われる朝の枠は、実は初心者にこそ向いていると言えます。

ライスの量をどう取るかは自己管理の領域ですが、麺とスープの塩気を考えれば、小さめに取って足りなければ足す、という進め方が無理がありません。

⚠️ よくある誤解
「家系のライスはスープを飲み干さないための逃げ道」と説明されることがありますが、順序が逆です。ご飯と往復する前提でカエシの量が決められているため、ライスを取らずに麺とスープだけで完結させると、設計より塩気が前に出た状態で食べ切ることになります。ライスは追加オプションではなく、一杯の構成要素として用意されているものです。
🍜 ラーメン通の豆知識
実は、家系でライスが標準装備のように扱われるのは、発祥の地である横浜・新杉田が工業地帯で、体を使う労働者の胃袋を満たす必要があったからだと語り継がれています。濃いスープ・強い塩気・白飯という組み合わせは、現場で働く人の食事として設計された結果でもあるわけです。家系が「しょっぱい」のではなく、「ご飯と食べる前提で味が組まれている」と考えると腑に落ちます。

横浜らーめん山本家を新宿でどう使い分けるか

ここまでの情報を踏まえ、どんな場面でこの店を選ぶべきかを整理します。新宿には家系を名乗る店が複数あり、それぞれに向き不向きがあります。

朝ラー派:開店直後を狙って一日を始める

最大の使いどころは、やはり朝です。新宿に朝早く着く用事があるとき、あるいは夜勤明けで駅に降り立ったとき、創業当時価格の時間帯に入店できれば、この店の価値を最も高い形で受け取れます。

朝に家系を選ぶなら、並サイズ、お好みは全て普通、ライスは小さめ——これが胃に無理をさせない構成です。朝から濃いめ・多めに振ると、午前中いっぱい満腹感が残ることになります。

仕事帰り・終電前:深夜まで灯っている安心感

夜の使い方も明快です。営業は深夜まで続くため、残業後や飲んだあとの一杯として機能します。このとき有効なのが半らーめんという選択肢で、深夜にフルサイズは重いという人でも、家系の味だけを受け取って帰ることができます。

また、現金のみという条件は、夜こそ効いてきます。飲み会のあとで手持ちの現金を使い切ったあとに向かうと、券売機の前で困ることになります。新宿西口は深夜でもATMが確保しやすいエリアですが、事前に用意しておくに越したことはありません。

混雑については、14席という規模を踏まえると、金曜や土曜の深夜は待ちが発生しやすい時間帯です。急いでいる場合は時間をずらす判断も持っておきたいところです。

シーン別の組み立て早見表

⚖️ シーン別・山本家の頼み方(ラーメンもぎ調べ)
シーン おすすめの一杯 お好みの指定
朝いちばん・初訪問 らーめん(並) すべて普通
昼休み・がっつり食べたい らーめん(中)+ライス 麺硬め・味濃いめ
海苔で遊びたい日 特選らーめん(並) 普通・油少なめ
深夜・軽く済ませたい 半らーめん 油少なめ
肉で満腹になりたい チャーシュー麺(並) 味普通・麺硬め

新宿の家系全体を見渡して比較したい場合は、駅チカの店を横並びで整理したこちらの記事が役に立ちます。

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まとめ|朝の1時間を知っているかで価値が変わる一杯

🍜 この記事の結論

横浜らーめん山本家は、営業開始からの1時間だけ創業当時価格700円とライス無料が効く新宿西口の家系です。初回は朝の枠に並サイズで入るのが最適解です。

✅ 要点チェック
  • ✔ 時間帯:朝の1時間は700円とライス無料
  • ✔ 基準の一杯:らーめん並950円から始める
  • ✔ お好み:初回は3項目すべて普通で
  • ✔ ライス:麺を増やす前にご飯で調整
  • ✔ 支払い:現金のみ、14席で回転は速い

山本家の一杯は、豚骨とカエシのどちらにも寄りすぎない設計で、安井製麺の中太ストレートがそこに噛み合っています。1974年に吉村家が組み上げた豚骨醤油の骨格を受け継ぎながら、新宿西口という土地に合わせて朝から深夜までの間口を広げた店だと言えるでしょう。最初の一歩としては、次に新宿へ朝早く出る予定が入った日に、開店直後の枠を狙って並サイズを頼んでみてください。全て普通で受け取った一杯が、その後のカスタマイズの基準点になります。

なお、価格・営業時間・提供内容は変更される場合があります。訪問前に券売機の表示や店舗の最新告知をご確認ください。本記事の店舗情報はデイリー新宿の取材記事およびYahoo!マップの店舗ページで確認できた内容に基づいています。

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この記事を書いた人

全国各地のラーメンを食べるのが好きなラーメン好き。家系・二郎系から淡麗系まで、ジャンルを問わず全国のラーメンを探求中。実際に足を運んで食べたリアルな感想と、メニューの頼み方・お店の雰囲気まで詳しくレポートしています。

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